“J3降格危機”の大宮、4カ月ぶりに残留圏浮上 チームに勢い生む今夏加入FWの得点力

大宮が4カ月ぶりに残留圏浮上【写真:Getty Images】
大宮が4カ月ぶりに残留圏浮上【写真:Getty Images】

東京Vに苦しみながらも2-1と勝利、今季初の2連勝で18位に浮上

 J2リーグ第28節、大宮アルディージャがホームのNACK5スタジアムに東京ヴェルディを迎えた一戦は、大宮が2-1で勝利した。松本山雅FCに4-0で大勝した前節に続き、今季初の連勝で18位に浮上。第14節終了時点以来、4カ月ぶりに降格圏を脱出した。

 死闘の末の勝利だった。前日にSC相模原がジェフユナイテッド千葉に勝利し、試合前の時点での暫定順位は最下位。「順位を考えると、(松本戦に続く)ホーム2連戦でどうしても勝ち点6が欲しい状況」(霜田正浩監督)で、試合の入りから主導権を握ると、前半11分にMF奥抜侃志の左サイド突破からFW河田篤秀のゴールで先制。さらに同38分、MF菊地俊介のシュートが相手GKマテウスに防がれるが、詰めていた奥抜が押し込んで追加点。ここまでは完全に大宮の試合だった。

 しかし後半、その様相が一変する。立ち上がりの後半3分に失点すると、その後は防戦一方。前半は49%対51%だったボール支配率が、終わってみれば39%対61%に。つまり後半だけ見れば7割はボールを支配された。それでも中央は人数をかけて堅く守り、サイドも容易には突破させず、東京Vのシュート数を後半3本に抑えて辛くも逃げ切る。試合後の指揮官は「前半は素晴らしい『ゲーム』、後半は素晴らしい『戦い』だった」と紅潮した顔で振り返り、「攻め勝つことも守り勝つことも、両方できなくてはいけない。苦しい勝利をものにすることで、チームの一体感と選手が自信を持つことにつながればいいと思う」と語った。

 リーグ再開後の5試合を2勝2分1敗。1試合平均の勝ち点は「1.6」で、このペースで積み重ねていけば残留は間違いないだろう。「このところずっと点が取れている。こういう厳しい戦いをしっかり耐えてしのいで、『2点取れば勝てる』という試合をちゃんと続けていきたい」と、霜田監督は残り3分の1となった今後のリーグ戦の戦い方を示したが、それを支えているのが今夏、完全移籍で徳島ヴォルティスから加入した河田の活躍だ。

 この日の先制ゴールも、相手DFに寄せられながらもしっかりインサイドキックで合わせて枠に飛ばすストライカーらしいものだったが、圧巻は前半45分の場面。ロングボールを東京VのDFンドカ・ボニフェイスと競り合いながら収めてキープし、右サイドへ展開。MF黒川淳史のクロスに菊地がダイビングヘッドで合わせる決定機を演出した。ンドカ・ボニフェイスは空中戦と対人では東京V最強であり、体つきからして並の選手とは違うことが一目瞭然だけに、この場面はスタンドも思わずどよめいた。

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