“J3降格危機”の大宮、4カ月ぶりに残留圏浮上 チームに勢い生む今夏加入FWの得点力

霜田監督は河田を高く評価「彼の得点能力がウチにフィットしている」

 リーグ再開後から先発起用が続いている河田は、これで5試合3得点。「本当は5試合で5得点なんだけど」と霜田監督が釘を刺したように、0-1の敗戦となったファジアーノ岡山戦では2度ゴールネットを揺らしたが、いずれも取り消され、「Jリーグジャッジリプレイ」でも取り上げられるなど物議を醸した。もしあのゴールの両方が認められていたら、今は14位、片方だけでも17位だ。「真ん中でボールが収まり、相手の裏が取れるし、シュートで一番危険なところに顔を出せる。本当にストライカーだなと思う」と、指揮官はその能力を絶賛する。

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 河田自身は一昨季、徳島で13ゴールを挙げてJ1昇格に貢献し、昨季も9ゴールを挙げていたが、今季はリーグ戦で2試合の出場にとどまるなど、徳島ではチームの構想から外れていた。河田が移籍先を探している一方で、降格圏に沈んでいた大宮もまたストライカーを欲していた。強化部がリストアップしたなかに河田の名前を見つけた霜田監督が、「獲れるものなら河田がいい」とリクエストしたのは、レノファ山口を率いていた2019年と20年の徳島戦で、河田が出場した85分間で計3ゴールをぶち込まれた記憶があったからだろう。

「彼の得点能力がウチにフィットしている。彼を見ているのが楽しいし、彼が点を取れそうな雰囲気がある」と大きな期待を寄せる一方で、「彼が点を取れるのは、周りがちゃんと彼のところにボールを届けているから。彼の能力も素晴らしいけど、それを引き出している他の選手たちも素晴らしい」と指揮官は言う。まさに新天地を得てゴールを量産するストライカーが、苦境のオレンジを残留に導く。

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