三笘が才能証明…なぜ「生かしきれなかった」のか メキシコ戦出場16人を金田喜稔が採点

GK谷を「責めるのは酷」、3失点したものの「プレーは安定していた」

<DF>
■中山雄太(ズウォレ/→後半17分OUT)=★★★

 対峙したライネスの動きをケアし、流れのなかから決定的なシーンはほぼ作らせなかった。守備面での役割を全うしながら、機を見た攻撃参加でクロスを供給するシーンも。ボランチやセンターバックを主戦場としながら、左利きの左サイドバックとして五輪で成長。今後のA代表でも楽しみな存在だ。

■冨安健洋(ボローニャ)=★★★

 局面での守備、高さへの対応を含めて対峙したマルティンを巧みに封じた。今大会はコンディション不良もあって出遅れたが、守備面での安定感は披露。ただ万全であれば、ビルドアップ時にもっと高い位置へ持ち運ぶドリブルや展開力を発揮してくれたはずだ。

■吉田麻也(サンプドリア)=★★★

 オーバーエイジとして参戦し、2012年大会に続いてメダルを目前にしての4位。その悔しさは大きいだろうが、吉田自身は全6試合に先発し、相手のエース級を確実に抑えてきた。ディフェンスリーダーとしての役割は果たしたが、この試合に関してはチームとしてセットプレーの守備が修正しきれなかった。

■酒井宏樹(浦和レッズ)=★★★

 吉田とともにオーバーエイジとして最終ラインに入り、素晴らしいパフォーマンスを披露し続けた。この試合でも攻撃参加は限られたものの、守備時に右サイドを1対1で破られたシーンはほとんどなかった。大会を通じて、その存在感は非常に大きかった。

<GK>
■谷 晃生(湘南ベルマーレ)=★★★

 前半13分にPKを決められたのを皮切りに3失点。GKとして悔しい結果だが、セットプレーから奪われたその後の2点を含めて谷を責めるのは酷と言える。その他のシーンではクロスへの対応、相手の際どいシュートをしっかりとキャッチして前にこぼさないなど安定していた。守護神として五輪の舞台に6試合立てたことは大きく、成長著しかった。190センチの高さは魅力で足元の技術もある。今後A代表で、権田やシュミットらとレギュラーの座を争っていく1人として期待したい。

金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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