【月間表彰】「まさに理想のDF」 栗原勇蔵×森重真人対談…対人の技術を磨いた“原動力”とは?
6月のベストディフェンシブプレーヤーはFC東京の森重真人を選出
スポーツチャンネル「DAZN」とパートナーメディアで構成される「DAZN Jリーグ推進委員会」との連動企画で、元日本代表DFとして活躍した栗原勇蔵氏は6月のJリーグ「月間ベストディフェンシブプレーヤー」に6月開催の3試合を無失点勝利で終えたFC東京の森重真人を選出。同じDFとして、日本代表でも一緒にプレーした栗原が森重の凄さを紐解いた。
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栗原 はじめまして! 今日は忙しいところありがとうございます。
森重 はじめまして!って(笑)。お久しぶりです。お元気ですか?
栗原 こうやってちゃんと仕事しているよ。今、DAZNとJリーグのメディアパートナーとで決める月間表彰を行っているんだけど、その「ベストディフェンシブプレーヤー」の表彰を担当させてもらっています。それで今回、6月の月間ベストディフェンシブプレーヤーに森重真人選手を選出させていただきました!
森重 ありがとうございます! うれしいですね。
栗原 6月のプレーで印象的だったのは、第18節の横浜FC戦の28分にゴールラインぎりぎりでクリアした、まさに1点を防いだシーンです。さすがは危機察知能力が高いなと。6月のFC東京の3試合はクリーンシートで勝利していて、若い選手が多く在籍していてメンバーが変わるなかで、このシーンにも象徴されるようにモリゲ(森重)の経験値、守備力の貢献度は非常に大きい。改めてモリゲに代わる選手はいないと感じたので、トータルでの選出になります。
森重 確かに5月末のサンフレッチェ広島戦からゼロが続きましたけれど、逆にその前の、4月の川崎フロンターレ戦からは5連敗していて、失点も多かったんです。僕自身も最初のほうはボランチをやっていて、ディフェンスラインが不安定だなと感じていたので、自分がセンターバックに戻った時に守備を立て直せるように、というのは考えていました。それが数字と結果で表れているのはうれしいですね。自分がセンターバックに戻って無失点が続いているのは、正直ホッとしています。
栗原 見ていて感じるのは、長谷川(健太)監督はいろいろな選手を起用しているけれど、やっぱり存在感っていう意味では「モリゲだよね」ってなっているのかなと。モリゲはボランチでももちろん機能していたけど、センターバックにいるとさらに安定している。ちなみにボランチをやってセンターバックに戻ってから、さらにプレーに余裕が生まれている気がするけど、実際はどうなの?
森重 まず運動量が全く違いますね。それにボランチは全方向からボールが来るので、それを経験したあとにセンターバックをやると落ち着いてプレーできるというのは感じますね。
栗原 よりパワーアップした感じがするんだよ。さすがです! モリゲも今年、34の年でしょ? 「年を取ったな」って感じることはあるの?
森重 年を重ねて、ムダなことは省いていくというか、若い時は全部自分がやろうとしていたんですけれど、そんなにいろいろやらなくてもセンターバックの仕事がきちんとできていれば、それで十分に評価されるんだなというのは、ここ数年やっていて分かった新しい発見でした。僕からすると、今までやっていたことをやらないでラクしている感じがありますし、今のほうが、よりセンターバックとしての仕事に集中できているという周りの評価もあったので、そこは年を重ねてから「これでいいんだ」ぐらいの感覚でできています。なのでここ数年は、いい方向にいってるなと自分でも感じています。
栗原 モリゲと言えばセンス抜群という印象で、なんでもできちゃうから、あれもこれもとやりすぎたんだろうね。
森重 基本的に欲張りな人間なんですよね(笑)。