ホンジュラス戦で見えた“堂安依存” 久保と左サイドハーフが果たすべき役割は?

堂安をフィニッシャーとして使うには、左サイドからの崩しの精度アップが不可欠

 6月のU-24ガーナ戦(6-0)で左サイドに入った相馬は、左サイドに張ることで、中央に入ってくるプレーを得意とする堂安と久保のスペースを作っていた。本人も「それが一つメインになってくる。(久保)建英と(堂安)律のプレーの特徴、僕の特徴を考えると、彼らは中に入ってやりたいタイプで、僕も外に張って仕掛けるのが得意。自然と特徴がマッチしているという感覚がある」と語っていた。

 一方で、三好は果敢に中央へ切れ込んでいくため、密集地帯になっているシーンではボールロストのリスクも増す。“ジョーカー起用”が見込まれる三笘もドリブルからのカットインを得意とするタイプ。左サイドから崩して堂安が仕留める形も、しっかりと形を構築しておく必要があるだろう。三好自身は、1トップの林を含め、ホンジュラス戦前半の出来は悪くなかったと語る。

「タケ(久保)だったり、(林)大地だったり、真ん中の選手に縦にボールが入った時に、そこでフリックで入っていくのか、自分が触ってからワンツーで入っていくのかというところは、前半はできた部分があった。ただ、そこで距離感をどれだけ保つのか、どれだけ近くして、崩していくのかは一工夫したら、もっと相手も掴みづらくなるはず。もちろん近い距離で崩せるシーンもあるし、1人でも幅を取ることでスペースを有効活用して、サイドからの攻撃もできたと思うので、距離を上手く使いながら、変えていきながら、相手に掴まれないようにしていくことは、もっと回数を増やしてもいいんじゃないかと思う」

 “10番”を託された堂安がチームの中心を担っているのは間違いないが、久保、左サイド、1トップ、そしてボランチも含めてサポート態勢のバリエーションを整えることが、自国開催の五輪での「金メダル獲得」の最終目標を達成するには不可欠となる。

(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)



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