1980年度「日本人ベスト11」 W杯戦士が独占した3トップ、攻撃の要は川崎“レジェンド”

日本代表で活躍したFW巻誠一郎、MF中村憲剛、FW玉田圭司【写真:Getty Images】
日本代表で活躍したFW巻誠一郎、MF中村憲剛、FW玉田圭司【写真:Getty Images】

【日本人選手・年代別ベストイレブン|1980年度生まれ編】"黄金世代"の1学年下、FW陣には実力者が揃う

 日本代表やJリーグに数多くのタレントを輩出した輝かしい世代はいつなのか。ここでは日本の“学年”の区切りに合わせた年度別の「年代別ベストイレブン」を編成。今回は1980年度(80年4月2日~81年4月1日)生まれを見ていく。

 1980年度生まれの日本人元Jリーガーは、99名となっている。このうち日本代表でプレーした経験があるのは9人だが、FWが4人、MFが3人、DFが2人でGKは1人もいない。プロ野球では松坂大輔(埼玉西武ライオンズ)の「松坂世代」として有名な80年度生まれだが、サッカーでは79年度、81年度という前後の世代と比較すると、タレント力がやや劣る印象を受ける。

 代表に選ばれた選手が最も多いFWは3トップとした。A代表の実績を見ると、2006年ドイツ大会と10年南アフリカ大会の二度ワールドカップ(W杯)に出場したFW玉田圭司が72試合出場16得点の記録を残しており、他の選手を上回る。続いて試合出場数が多いのは、ドイツW杯にサプライズ選出されたFW巻誠一郎だ。ジェフユナイテッド千葉でイビチャ・オシム監督に見出された長身ストライカーは、38試合8得点を記録している。

 日本代表での実績は22試合5得点と、この2人には劣るものの、Jリーグや海外クラブでゴールを量産したのがFW大黒将志だ。海外でプレーしていた期間が長かったにもかかわらず、Jリーグ通算464試合出場で積み重ねた177得点というゴール数は、この年代でナンバーワンだ。大黒を含め、ドイツW杯に選出された3人をトップチームの最前線に並べたい。

 中盤の要となるのは川崎フロンターレ一筋で、昨シーズン限りで現役を引退したMF中村憲剛以外にいない。中央大を卒業してテスト生として川崎に加入。J2のクラブがJ1の常勝チームになる過程は、そのまま中村のプロキャリアでもある。残り2人も日本代表経験者を入れる。ガンバ大阪で決定的なパスを量産し、「ファンタジフタ」と呼ばれたMF二川孝広をプレー経験のある左ウイングバックに回し、トップ下にはジュビロ磐田や東京ヴェルディで活躍したMF西紀寛を組み込む。

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