遠藤航の少年時代…恩師が語る“デュエルマスター”の原点 「一番上手い部類ではなかった」【ルーツを辿る】

日本代表MF遠藤航のルーツに迫る【写真:Getty Images】
日本代表MF遠藤航のルーツに迫る【写真:Getty Images】

【不定期連載|第2回】遠藤航(シュツットガルト/日本代表):小学生時代の“サッカー塾”コーチが回想、プロになれると「想像できなかった」

 日本代表選手はどのような道を歩んでトップ選手まで上り詰めたのか――。日本代表戦士の原点を探る不定期連載「ルーツを辿る」の第2回は、今季のブンデスリーガでデュエル勝利数ナンバーワンを誇るMF遠藤航に迫る。小学生時代に通った“サッカー塾”の「クーバー・コーチング・サッカースクール」で、指導に当たっていた寺尾厚志コーチ(当時ドリームランド校・横浜ゆめが丘校/現・上海校スクールマスター)に少年時代の遠藤の様子を聞いた。現在の日本代表で“最も欠かせない選手”と言われるまで成長した遠藤。ブンデスで屈強な相手にもデュエルで勝利し続ける27歳MFの原点を寺尾コーチが語っている。

(取材・文=Football ZONE web編集部・小杉 舞)

   ◇   ◇   ◇

 “ダイヤの原石”だった。遠藤は小学3年生の時に「クーバー・コーチング・サッカースクール」へ入団。“サッカー塾”とも言える同スクールはフットサルコートで1対1の技術を磨くことに特化しており、遠藤もここで様々な技術を習得。寺尾コーチは小学校卒業まで指導にあたっていた。だが、遠藤の通っていたドリームランド校と横浜ゆめが丘校ではフットサルの全国大会出場者やナショナルトレセン選抜経験者など実力者が多く通っていたこともあり、当時の印象からはプロになれるとは「想像できなかった」という。

「航は落ち着いた子だった。物静かではしゃいでいる感じとかはない。グループが20人ぐらいいるとしたら、そのなかで“一番上手い”ということはなかった。周囲の子(実力者)に比べると決して一番上手という部類ではなかった。だからと言って、何もできなかったというとそうではなくて、グループを3分割するとトップ集団のお尻のほうぐらい。下手とも思わないし、プレーしていてもどかしさもないけど、飛び抜けてこの子が凄いというのはちょっと感じなかった」

 実力者がひしめき合うなかで、遠藤のプレーは当時から「堅実」だったという。「クーバー・コーチング・サッカースクール」では、基礎練習で何百種類もあるボールコントロール方法を叩き込まれる。多彩なタッチの仕方を状況によって使い分け、自身に合ったターンやドリブル、フェイントなどを作り上げていく。さらに練習はフルコートではなく、フットサルコートで行う。あえて通常より小さなピッチで練習することで相手のプレッシャーが速くなる一方、ボール保持者にとっては素早い状況判断が求められ、必然的に技術も高まっていく。周囲が目立つプレーを好む一方で、遠藤は現在にも通じる“縁の下の力持ち”のような正確なプレーを身につけていった。

「周りが自己表現できる子が多くて、目立っていたなかで彼は堅実で地力を伸ばしていった。地に足がついて、大きな成功もしなければ大きな失敗もしない。ただ、今でも守備の選手で、後ろから上がっていく感覚があるけど、子どもの時も、後ろから上がってくるのは得意だったんだなというのは感じる。後ろから前向きながらプレーする、カットして前につなげることは得意だった印象。

 上手いというには、技術が高いとかスピードが速いとか、スピリットがあるとか、いくつかの要素があって、航はスキルの部分では飛び抜けていないけど、スピリットやセンス、強さというのは高い水準だった。スピードも100メートル走はそんなに速くないけど、判断の速さが備わっていたり、準備が良かったり、技術だけより頭の回転が卓越していたと思う」

page1 page2 page3

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング

  1. 「これがレベル差」 セルジオ越後氏&松木安太郎氏、ブラジル戦「日本のベスト選手」で意見一致「パラグアイ戦であんなにいたのに」

  2. 「上手い」「すごかった」 久保建英、B・シウバ彷彿の圧巻キープ→“ヌルヌル”ドリブルで相手置き去りに驚き

  3. 「醜い書体だ」「ファンが困惑」 イングランド新ユニフォーム、“ヘビーメタル風”背番号&ネームフォントが酷評

  4. 日本代表トリオに明暗…「キャリア最高」「感銘的」「猛省すべき」選手は? 英記者がアメリカ戦の先発11人を採点

  5. なぜ誰も触れない? 三笘薫、漫画級“ファントムドリブル弾”に衝撃「ネイマールもムバッペもやるやつ」「コース神!」

  6. 「サッカーは結局のところ個」 本田圭佑、アメリカ戦を前に持論を展開し反響「奥深い」「まちがいない」

  7. 「見事な個人技」 三笘薫、3人手玉の絶妙タッチ“左45℃ドリブル弾”を海外記者陣が絶賛 世界注目「素晴らしいゴール」

  8. 森保ジャパン、ベテラン2選手へ「代表レベルではない」「そろそろ世代交代してもいい」…酷評の声多数【読者評価】

  9. 「キック精度が異次元」 長谷部誠の“代役GK”に再脚光、守護神で奮闘「万能すぎる」と称賛

  10. 英雄パク・チソンが語るアジアの成長 「抜きんでている」と評した2人は?

  1. 「これがレベル差」 セルジオ越後氏&松木安太郎氏、ブラジル戦「日本のベスト選手」で意見一致「パラグアイ戦であんなにいたのに」

  2. 「史上最悪のデザインだ」 カタールW杯出場6か国ユニフォームが酷評、海外注目「新次元のトラブル」

  3. 日本代表の新ユニフォームを正式発表 カタールW杯で着用、コンセプトは「ORIGAMI」

  4. 「動き神すぎんか」 ソシエダ久保建英、決勝弾を導いた見事な囮役 “パスコースぽっかり”に絶賛「2枚剥がした」

  5. 「サムライの屈辱」 日本代表の1998年W杯GKユニフォーム、“史上最悪”ジャージ選出に韓国注目「ダンスホールでしか見られない」

  6. 「上手い」「すごかった」 久保建英、B・シウバ彷彿の圧巻キープ→“ヌルヌル”ドリブルで相手置き去りに驚き

  7. 「欧州最高の日本人」トップ5を海外選出 1位は「怪物」、日本代表の次期エース候補も

  8. 「冗談でしょ?」 イングランド代表の新ユニフォーム、“グラデ”流出デザインが不評「醜い」「がっかりだ」

  9. 「私服かっこいい」 セルティック古橋亨梧、同僚2人&女子2選手とミュージカル満喫報告に「素晴らしい夜」

  10. 「とにかく美しい」 フランス代表の新ユニフォーム流出、“ネイビー×ゴールド”のシンプルデザインを海外絶賛「控えめで上品」