ミラン黄金期を築いた名将が解任劇の裏側を暴露 名物会長の”傀儡政権”に待ち受ける試練とは

サッキ氏が語る古巣ミランの監督交代劇

  

 かつてゾーンプレス戦術を導入し、ACミランやイタリア代表で戦術家としての名声を得たアリゴ・サッキ氏が、シニシャ・ミハイロビッチ監督を電撃解任したミランの衝撃の監督人事の裏側を暴露している。イタリア衛星放送局「スポーツ・メディアセット」のインタビューに応じたもの。

「ベルルスコーニがブロッキを選んだことが、ミランにとって良かったと言えることを願う他ない」

 そう切り出したかつての名将は、今季のミランに対してシルビオ・ベルルスコーニ会長が我慢できなかった要因を話した。解任を決断する前にはアドリアーノ・ガリアーニCEOを交えた三者会談で監督人事について話し合ったと現地メディアでは報じられていた。

「ベルルスコーニはミハイロビッチの仕事ぶりに満足していなかったので、勇気が必要な決断をした。監督の解任は、それが経験の不足している監督であったとしても、クラブ首脳陣の選択ミスを意味するのだから、いつだって残念なことだ。今季のミランは多くの投資をしたが、素晴らしい成績というわけにはいかなかった。ベルルスコーニは、ミハイロビッチのチームのクオリティーをいつも嘆いていたんだ」

 日本円にして約100億円という補強費を、シーズン開幕前に投入していた。コロンビア代表FWカルロス・バッカ、ブラジル代表FWルイス・アドリアーノ、スロバキア代表MFユライ・クツカ、イタリア代表MFアンドレア・ベルトラッチに同DFアレッシオ・ロマニョーリと、会長に言わせれば名手を集めたはずだった。しかしリーグ6位で、勝ち点わずかに1差の7位サッスオーロから猛追を受ける現状は受け入れがたく、さらにトップ下を置くシステムを偏愛する会長にとってはプレー内容も嘆きの対象だったという。

 

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