【月間表彰】G大阪DF昌子に「凄みを感じた」 元日本代表DFが絶賛「純粋な守備力は日本人No.1」
2020年10月 Jリーグ月間ベストディフェンシブプレーヤー by 栗原勇蔵 昌子源(G大阪)
今季のJ1リーグは川崎フロンターレが首位を独走しているが、10月に6勝1分の快進撃を見せたのがガンバ大阪だ。Jリーグを全試合配信している「DAZN」のパートナーメディアで構成される「DAZN Jリーグ推進委員会」の企画で、元日本代表DF栗原勇蔵氏が「月間ベストディフェンシブプレーヤー」を選出。10月はG大阪のDF昌子源が、第22節の横浜F・マリノス戦(1-1)で見せたプレーをピックアップした。
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2002年のトップチーム昇格から横浜F・マリノス一筋でプレーし、昨季限りで18年間にわたる現役生活にピリオドを打った栗原氏。J1リーグ通算316試合出場を誇る元日本代表DFは、10月の「月間ベストディフェンシブプレーヤー」に今季からG大阪でプレーする昌子の名前を挙げた。印象に残ったのは、14日に行われた第22節の横浜FM戦だったという。
「マリノス戦は直接見たんですが、日本人ではなかなかできないプレーを何度か見せていた。例えば、スピードで(横浜FMのFW)エリキを止められる選手はそういない。試合途中に足を痛めて、終盤で体力も消耗しているなかで、個人の力で止めてしまうのは素直に凄みを感じた。純粋な守備力で言えば、日本人No.1と言っても差し支えないんじゃないかな」
とりわけ注目したのが後半39分の場面だ。横浜FMが左サイドの深い位置に浮き球のスルーパスを放り込むと、相手FWエリキがトップスピードでボールを追走する。しかし、昌子も同レベルの速度で競り合い、腕を使って優位な立ち位置を掴むと、そのまま体を入れてエリキを突き飛ばし、ゴールキックとした。
このシーンを見た栗原氏は「腕の使い方が見事。スピードのある選手に落ち着いて対応できている。昌子自身にとって大したプレーではないだろうけど、これぞ昌子といった感じ。1試合を通して、さすがだなと思わされた。昌子はとにかくやられない。10回チャレンジして10回制することができるのが昌子」と惜しみない賛辞を送っていた。
後半アディショナルタイムにもペナルティーエリア手前でパスを受けたエリキだったが、対峙した昌子に難なくボールを奪い去られていた。栗原氏も「エリキも『こんなDFが日本人にもいたんだな』と思ったんじゃないかな」と舌を巻いていた。残りのシーズンでも、昌子の存在感はJリーグで高まっていきそうだ。
[プロフィール]
栗原勇蔵/1983年9月18日生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。