「自分たちがあまり良くなかった」 川崎FW小林悠、快勝の浦和戦で挙げた“課題”は?
浦和戦で3-0と快勝するも、小林は「チャンスらしいチャンスはなかった」と言及
J1首位をひた走る川崎フロンターレは、20日に行われたリーグ第17節・浦和レッズ戦で3-0と勝利した。アウェーの地で時間の経過とともにチーム力の差を見せたが、FW小林悠は「相手がどうというより、自分たちがあまり良くなかった」と振り返った。
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浦和の近況からは川崎のボール保持の時間が長くなることが予想されたが、前半は浦和と攻撃回数はほぼ互角の展開。それでも、鬼木達監督に焦りはなく、自分たちの問題を解決できれば良いという感覚があったことを話す。それは、前半37分に先制した試合展開で確信した部分があったようだ。
「思ったよりもプレッシャーを受けたのかなという印象と、ただ実際には判断スピードとボールを丁寧にやるかどうかだけだと。得点シーンもそうですが、全員が丁寧にやれば必ず崩せると思っていたので。飛ばしてきた相手に、しっかりと焦れずにやれたことが後半につながったと思う。まあ、質のところをもっと上げれば、もっと点が入る印象があります」
小林も「チャンスらしいチャンスはそんなになかったし、対策されているなという感覚はありました。ただ、相手がどうというより、自分たちがあまり良くなかったというか、もっとやれたというのが正直なところ」と振り返る。
それでも、後半5分には小林が今季のリーグ戦で2桁に乗せる追加点を奪い、試合終了間際には小林に代わって入った元ブラジル代表FWレアンドロ・ダミアンが3点目を奪った。
終わってみれば、浦和に決定機と呼べる場面はほぼないに等しく、川崎は鬼木監督が話したように、もう1点、2点と入ってもおかしくなかった。今季の試合内容を並べてみた時に、良い内容の試合とは言い難いゲームであっても完勝を収めるところに、明確なチーム力の差を見せつけたと言える。
リーグ連覇から昨季は4位に終わり、再びタイトルを目指す今季は18試合を消化して15勝2分1敗の勝ち点47まで伸びた。55得点は1試合平均3点を超え、16失点は1試合平均1点を切る。まったく隙のない成績を残すチームに小林は、「内容がすごく良くなくても、勝つ。これは優勝したシーズンもそうだけど、こういうことを続けていくことで勝ち点は積み重なる」と、その経験から話す。
折り返し地点を超えたJ1では、どのチームが川崎を止められるのかがひとつの焦点になると言えそうだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)