英メディアが見たなでしこJ凋落の背景と新女王の誕生 「10年間アジアで抜群に秀でていたが…」

リオ五輪突破オージー軍団の10年覇権を予想

 その一方、フィジカルのパワーとスピードを武器に日本を圧倒したオーストラリアはアジアで今後10年間の覇権を握ると予想されている。

  メンバーの固定化は、世代交代の機能不全も招いた。12年に日本で開催されたU-20ワールドカップで「ヤングなでしこ」が3位に入る奮闘を見せたものの、当時のメンバーで今大会代表入りしたのは“女メッシ”の異名を取ったFW横山久美だけ。次代の中盤のキーマンとして目された猶本光は最終的に招集外となった。また横山の次に年少なのは、ドイツワールドカップから選出されているFW岩渕真奈であることからも、若手の突き上げが足りなかったことが浮き彫りになる。

 今大会限りでの佐々木則夫監督の退任が決まり、長年にわたってチームを支えた選手たちが代表引退を決断する可能性も否定できない。英高級紙が予想するアジアにおける「マチルダスの時代」を覆すためには、即急になでしこ再建プランを構築し、新たな世代の躍進を促すしかない。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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