リオ五輪に崖っぷちのなでしこJに、澤さんが愛ある苦言 「他人任せでは勝てない」

「この試合に勝つ、絶対に出場権を獲得する気持ちの選手が何人いるのか」

 2011年の女子ワールドカップドイツ大会優勝、12年ロンドン五輪銀メダル、そして、昨年のカナダW杯準優勝となでしこの栄光の中心には常に澤さんがいた。FIFAバロンドールも受賞し、数々の修羅場をくぐり抜けてきたレジェンドは選手たちに厳しい提言だけではなく、優しい言葉もかけようと心がけていた。

「正直厳しい戦いがすごく続いていますし、選手の心理的には危機感を持っていると思います。『次勝たなかったら……』という最悪のことも考えていると思います。だからこそみんなに会ったら、前向きな言葉をかけて、元気を与えられたらと思ってます」

 澤さんは2008年北京五輪で同僚に「苦しいときは私の背中を見なさい」と励ました逸話がある。ピッチ上で背中を見せることはできないが、苦境脱出の道を求めるかつての仲間に真摯なエールで激励していた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング