リオ五輪に崖っぷちのなでしこJに、澤さんが愛ある苦言 「他人任せでは勝てない」

1敗1分けの危機的状況 同僚の危機に急遽練習視察

 逆境のなでしこジャパンに、レジェンドが厳しくも愛情あふれるエールを直接届けた。昨年引退した澤穂希さんが大阪府内でリオ五輪アジア最終予選を戦うチームの練習を視察。不調にあえぐチームの一部後輩に「他人任せなところが感じられた」と厳しい苦言を呈した。

 2試合でわずか勝ち点1と崖っぷちに立たされた仲間に、澤さんがついに直接メッセージを伝えた。1-1の引き分けに終わった韓国戦の翌日、そして中1日で正念場の中国戦を控えるタイミングで練習場に駆けつけた。「もともと今日、やっと時間ができたんで。みんなの顔をちょっと見にきました。予選期間中では初めてです」トレーニング見学後に話した澤さんだが、現状のチームについて問われると、あえて厳しい言葉を並べた。

「今回初めて外から見ましたが、『この試合に勝つ』とか『絶対に出場権を獲得する』っていう気持ち、『本当に負けられない』って気持ちを見せてプレーしている選手が、何人いるのかな? と思いました」

 澤さんはテレビ中継の特別ゲストでも、オーストラリア戦後に「攻守両面にものすごく物足りないです」など、率直に提言している。選手たちのトレーニングを間近に見ても、その信念はブレることはなかった。

「本当にいい時のなでしこっていうのは、みんなが同じ方向に向かって、同じ気持ちで戦っているなと思います。(今は)やっぱりどこか遠慮してたり、他人任せなところが感じられました。こういう時こそ、若い選手であろうが“勝たないと、負けられない”と思ってるだけではダメで、思っていたのならグラウンドで表現してほしいなって思います」

 

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