元レアル会長サンス氏、新型コロナ感染で死去 1990年代後半の強豪復権に寄与
新型コロナウイルスの陽性反応が出ていたロレンソ・サンス氏、76歳で逝去
欧州で感染拡大が続く新型コロナウイルス。サッカー界において多大な影響力を発揮するレアル・マドリードの元会長が、同ウイルスによって逝去したとスペイン各メディアが伝えている。
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亡くなったのはロレンソ・サンス氏で、76歳だった。同氏は数日間の発熱によって入院し、新型コロナウイルスの陽性反応が判明。そして重症者カテゴリとなり、現地時間21日に息を引き取った。
同氏は1990年代中盤以降、レアルが栄華を極める礎を作った人物である。宿敵バルセロナがヨハン・クライフ監督率いる「ドリームチーム」でリーガ3連覇を成し遂げ、当時のレアルはその後塵を拝している状況だったが、そこにセリエAのACミランで抜群の実績を残していたファビオ・カペッロ監督を招聘した。
そしてボスマン判決による選手移籍の自由化の潮流に乗る形で元ブラジル代表DFロベルト・カルロス、元オランダ代表MFクラレンス・セードルフ、元クロアチア代表FWダボル・スーケル、元ユーゴスラビア代表FWプレトラグ・ミヤトビッチといった各国ビッグネームとの契約をまとめ上げる。そこに若き日の元スペイン代表FWラウール・ゴンザレス(現カスティージャ監督)が融合したチームは1997-98シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)制覇を成し遂げた。
その後、同氏は2000年にフロレンティーノ・ペレス氏(現会長)との会長選に敗れ、クラブ経営からは身を引いた。とはいえペレス会長も大型補強を進めており、サンス氏がレアルの強化スタイルを確立させた人物とも言える。イタリアに次ぎ欧州での感染拡大地となっているスペインにおいて、「巨星墜つ」の知らせは大きなニュースとなっている。
(FOOTBALL ZONE編集部)