「納得がいかない」 原口元気、後半ATの失点に怒り…トップ下&ボランチで募る苦悩

MF原口元気は体を張ったプレーでチームに貢献した【写真:Getty Images】
MF原口元気は体を張ったプレーでチームに貢献した【写真:Getty Images】

トップ下で先発、崩しのイメージはあったが「肝心のボールが出てこないと…」

 ヘッキングが「満員のスタジアムによる雰囲気は1部リーグのものがあった。ハンブルクからも多くのファンが来てくれたし、ホームのファンも情熱的に戦うチームを見たはずだ。2部リーグのレベルではなかった試合だ」と称賛したように、舞台は本当に素晴らしかった。両軍が激しくファイトし、互いの意地がぶつかり合う。“ノルドダービー”にふさわしい熱い試合だった。内容も悪くはなかった。

 この日、原口はトップ下の位置でスタメン出場。ただ前半はボールに絡めるシーンが少ないまま時間が過ぎていった。

「あまりチャンスがなかったけど、粘りながらチャンスを狙ってという感じでした。(相手守備の)間で受けるところ、裏を取るところ(をイメージしながら)。でも肝心のボールが出てこないと意味ないんだよね」

 ハノーファーはプレスでボールを奪うと、サイドから素早く縦に運んでゴール前に送るイメージでプレーしているようだったが、チャンスになるのは俊足FWリントン・マイナが単独で持ち出せた時だけ。後半途中に原口がボランチにポジションを移すと、ようやくチーム全体の攻撃リズムも出てきた。精力的な動きからボールを何度も奪い取ると、そこから足を止めずに素早くボールを運んでいく。中盤でボールを落ち着かせ、相手のプレスをかいくぐり、攻撃にバリエーションを加えていく。

「(一つ下がったところでボールをもらって)そこで持ち上がった時のほうがチャンスになっていた。(他に)それをやってくれる選手がいればいいんだけど。(前線にボールが)あんま入ってこないの、分かるでしょ?

 いつもよりは(ボールが)回っていたけど。うーん、それにしてもという感じですね。まあでも、粘り強くやるしかないんで」

 チャンスメークの部分で期待されているのは分かるが、それ以前にチームとしてゲームメークができないとゴール前のシーンも増えてこない。チームにとっては原口にボールを運べる役割を担ってもらうほうが、メリットが大きいのではないだろうか。

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中野吉之伴

1977年生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで様々なレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA-Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2016-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。『ドイツ流タテの突破力』(池田書店)監修、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)執筆。最近はオフシーズンを利用して、日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。

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