“Jリーガー兼YouTuber”の先駆者・那須大亮、サッカー界に見出す新たなセカンドキャリア像
引退前からYouTubeに積極トライ 現在の登録者数は日本サッカー界でトップの17.5万人
近年、アスリートのセカンドキャリアは大きな注目を集めている。サッカー界であれば監督やコーチ、チームスタッフを第2の人生とする例が多い一方で、競技の枠を飛び越えて、営業マンや起業家への転身も少なくない。
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2004年のアテネ五輪でU-23日本代表のキャプテンを務めた那須大亮氏は、今年元日に行われた天皇杯決勝を最後に、惜しまれながらも18年間のJリーガー生活にピリオドを打った。現役時代から動画共有サービス「YouTube」を通じて情報発信を試みてきたなか、サッカー界の発展を目指すチャレンジは引退を機に新たなステージに向かおうとしている。那須氏が思い描くセカンドキャリアのビジョンとは――。
那須氏がJリーガーでありながら、YouTuberとしての顔も持つようになったのは、「支えてくれた人たちに恩返しがしたい」「サッカーの価値を高めたい」という思いからだった。
「僕のサッカー人生は多くの人たちに助けられてきました。キャリア晩年を迎えた時に、それをより強く肌で感じて、選手、チームスタッフ、サポーター、たくさんの方々に何かを返したい、みんなを笑顔にするためにはどうしたらいいのかと。そこがスタートでした。
自分から何かを発信したいという思いを抱くなかでYouTubeに出会い、新たな分野に挑戦することで、また別の選択肢が生まれると思いました。引退後、必ずしもサッカー界に携わらなければいけないわけではない反面、“違う何か”を始めるためのきっかけや知識に触れる機会は絶対的に少ない。選手がそういう取り組みをする例はあまりなかったので、自分が道を切り拓いて、こういう選択肢があると発信したかったんです」
2018年7月の公式YouTubeチャンネル開設から約1年半、現在の登録者数は日本サッカー界でトップの17万5000人、総再生回数は3600万回を超えている(20年2月21日現在)。現役生活と並行したチャレンジに対しては当初、否定的な意見も少なくなかったという。それだけに、右肩上がりの登録者数は那須氏の取り組みと真摯な姿勢が日々認められ続けている証と言っていいだろう。