王者星稜を襲った半年間の低迷期 連覇を逃した悔しさの裏にあるものとは

東福岡に0-2で敗れ準決勝敗退

 第94回全国高校サッカー選手権は9日、埼玉スタジアム2002で星稜高校(石川)と東福岡高校(福岡)の準決勝が行われ、前回王者の星稜はインターハイ王者の東福岡に0-2で敗れ、ベスト4で姿を消した。

 試合は序盤から東福岡にゴールを脅かされ、耐え続ける展開が続き、前半45分に先制点を与えてしまう。そして後半も決定機を作れぬまま試合は進み、同12分、試合の行方を決定づける大きな2点目を許し、準決勝で敗退。連覇はならなかった。

 試合後、河崎護監督は「正直、昨年と比較すると、今年はチーム力でも個の力においても劣っていた。その中で、よくこの準決勝の舞台まで連れてきてくれた」と、最後まで戦い抜いた選手たちに賛辞を贈った。

 昨年は不慮の事故により、病室から星稜の試合を見ることになった。チームは監督不在という危機をバネに一致団結し、見事に初優勝の栄冠まで辿り着いた。

 しかし、そうした逆境で培われたチームの強さや一体感は、選手権のような短期間の大会では予想以上の力を引き出すことがあるものの、長期的な視点で見た場合にはパフォーマンスの維持に限界がある。1年前に全国の頂点に立った星稜だが、その後は3年生の卒業もあって主力の顔ぶれが大きく変わり低迷。夏まで失意の時を過ごした。そうした状況の中で、河崎監督が半年ぶりの現場復帰を果たした。

 

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