久保建英は「特別な選手」 スペイン記者称賛も…“物足りない点”を指摘「最後の局面で…」
【スペイン発コラム】レバンテ戦を現地取材 得点に絡んだ久保の評価は上昇中
マジョルカの日本代表MF久保建英は、22日にアウェーで行われたリーガ・エスパニョーラ第14節レバンテ戦で3試合連続の先発出場を果たした。
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前節ビジャレアル戦(3-1)では、チームの要であるMFサルバ・セビージャをイエローカードの累積による出場停止で欠いたため、ビセンテ・モレノ監督はその代わりとし久保を起用し、その判断が見事に的中した。久保は得意のドリブルで相手のファウルを誘発して先制点となるPKを獲得すると、2点目のPKにつながるプレーでも華麗なヒールパスで関与し、3点目を自らの左足で記録して試合を決めた。ビジャレアル戦はまさに“タケ・クボショー”と化し、スペインメディアから最大級の賛辞を受けたのである。3-1で勝利したマジョルカは、5試合ぶりに勝ち点3を獲得し、順位を16位に上げていた。
久保はこの試合の直後、U-22日本代表の一員として広島で行われたU-22コロンビア代表戦(0-2)にフル出場。今回は1試合のみの日程だったためチームへの復帰が早く、A代表に招集されていた時よりも楽なスケジュールでレバンテ戦に臨むことができた。
マジョルカが今回対戦したレバンテ・ウニオン・デポルティバは、前節終了時点で5勝2分6敗の勝ち点17、マジョルカよりも上の12位につけていた。久保と同じようにレアル・マドリードからの期限付き移籍で所属するFWボルハ・マジョラルが先発出場した。
レバンテは名門バレンシアCFと同じ、スペイン東部の地中海沿いに位置するスペイン第3の町バレンシアを本拠地とするクラブである。ホームスタジアム、シウタ・デ・バレンシアの収容人数は2万5354人。バレンシアの北側に位置し、中心地から3kmほどと近く、大型ショッピングセンターが隣接している。
この日の試合前、マジョルカの地元メディアは、ビセンテ・モレノ監督がMFイドリス・ババ、サルバ・セビージャ、MFダニ・ロドリゲス、MFアレイシュ・フェバス、FWラゴ・ジュニオール、そして久保の6選手から、中盤5枚をどのように組み合わせるかに迷いが生じていると報じていた。
なぜなら“タケ・クボショー”となったビジャレアル戦が、モレノ監督に一石を投じることになったためである。チームはサルバ・セビージャ不在のなか、久保を中心に縦に速いサッカーを展開して大きな成果を挙げていた。一方、それまではサルバ・セビージャを中心に戦い、丁寧にパスをつなぐ遅攻主体のプレーを行ってきた。
高橋智行
たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。