35歳長谷部を輝かせる二つの要素 サポーターが力説「それこそがドイツで主力を張る理由」

フランクフルトMF長谷部誠【写真:Getty Images】
フランクフルトMF長谷部誠【写真:Getty Images】

【現地発】フランクフルトサポーターが語る長谷部 「彼はこのクラブの頭脳」

 フランクフルトの元日本代表MF長谷部誠は現地時間19日、「DAZN」が全試合を独占放送するUEFAヨーロッパリーグ(EL)初戦のアーセナル戦に先発フル出場。ホームで0-3と大敗を喫したが、試合前、フランクフルトサポーターに長谷部について尋ねた際、欧州5大リーグの一角を担うドイツでの好パフォーマンスを支える二つの要素を挙げた。

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 5万人の収容人数を誇る本拠地コメルツバンク・アリーナはほぼ満員となり、地響きのようなブーイングが強豪アーセナルに送られていた。試合はフランクフルトが序盤から怒涛の猛攻を仕掛けるも、前半38分に先手を取られてしまう。また、後半34分にはMFドミニク・コールが退場処分となり、数的不利に陥ったことから、同40分、42分に立て続けに失点を重ね、結果的に3点差の惨敗を喫することになった。

 試合前、「HASEBE」と記された背番号「20」のユニフォームを着用したフランクフルトサポーターに声を掛け、長谷部について尋ねられると、「本当にクレバーな選手だ。彼のユニフォームは自宅に数枚あるよ。彼のファンなんだ」と笑顔で答え、守備陣を統率するリベロが、なぜ欧州屈指のリーグで輝くことができるのかについて持論を述べた。

フランクフルトサポーター【写真:Football ZONE web】
フランクフルトサポーター【写真:Football ZONE web】

「彼はこのクラブの頭脳だ。彼の最大の武器は“読み”と“自己犠牲”にあると考えている。それこそがフィジカルが非常に強いわけではないのにこの国で主力を張ることのできる理由だ。マッチアップする時も、むやみに飛び込むことはない。そして、最終ラインから有効なパスを供給することができる。また、彼は泥臭いハードワークを惜しまない」

 アーセナル戦でもカウンターを受けた場面、長谷部がコートジボワール代表FWニコラ・ぺぺとマッチアップした際に、味方の帰陣にしっかりと時間を稼いだ後、動き出しを見極めてボールを奪い切ると、それをクリアするのではなく、浮き球のスルーパスでチャンスにつなげていた。

 昨年のロシアワールドカップ(W杯)後に代表引退を決断した長谷部は今年で35歳とキャリアの晩年を迎えたが、フランクフルトでは依然として不可欠な選手であると同時に、サポーターからも愛され続ける存在であることが、現地に足を運んだことでより一層実感することができた。

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