「本当の魔法」 イニエスタの“50m超ボレーパス”に英メディア脱帽「息を呑むような…」

引退試合の鳥栖FWトーレス(左)と競演した神戸MFイニエスタ【写真:安藤 隆】
引退試合の鳥栖FWトーレス(左)と競演した神戸MFイニエスタ【写真:安藤 隆】

盟友トーレスの引退試合で極上の輝き 芸術的なパスでチームの3点目を演出

 ヴィッセル神戸は23日、J1リーグ第24節でサガン鳥栖とアウェーで対戦し、6-1と大勝した。鳥栖の元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスの現役ラストマッチとして海外からも大きな注目を浴びたなか、スペイン代表で長く共闘した盟友アンドレス・イニエスタが芸術的な“50m超ダイレクトボレーパス”で神戸の3点目を演出。異次元のテクニックに、英メディアも「センセーショナル」「本当の魔法」と脱帽している。

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 試合は前半11分に、イニエスタが起点となって日本代表MF山口蛍のゴールを演出すると、同20分にはFW古橋亨梧が獲得したPKを決めて2-0とした。そして2分後、異次元のスーパープレーがチームに3点目をもたらす。

 自陣左サイドで中央からの浮き球パスを受けたイニエスタは、ワンタッチで近くにいた元日本代表FW田中順也へパス。これを田中がヘディングで折り返すと、イニエスタはトラップすることなく右足を振り抜く。華麗なダイレクトボレーによって放たれた50メートル超のロングパスは、美しい弧を描きながら右サイドで相手ディフェンスラインの裏へ走り出していた古橋のもとへ完璧なタイミングで到達し、最後は切り返した古橋のパスを受けた田中が、左足を豪快に振り抜きネットを揺らした。

 この3点目を演出した美しすぎるロングパスに、英メディア「スポーツ・バイブル」も注目。「アンドレス・イニエスタの息を呑むようなボレーパスが、フェルナンド・トーレスの引退試合でのヴィッセル神戸の3点目を演出」との見出しで報じると、「彼の友人である同胞フェルナンド・トーレスの引退試合でショーを盗む」と、イニエスタがゲームの主役になっていたことを伝えた。さらに「最も洒落たボレーパス」のほか、「イニエスタは20分にPKを決めてスコアシートに載っていたが、彼の本当の魔法はその数分後に、自陣からのセンセーショナルなパスという形でやってきた」とも記すなど、称賛の言葉を並べた。

 前半に生まれた3得点すべてに関わったイニエスタだが、前半45分に足を痛めてMF安井拓也と交代。その状態が気になるところだが、盟友トーレスの引退試合で改めて極上のタレントであることを証明した稀代の名手は、今後もJリーグの舞台で輝きを放ってくれるはずだ。

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