“大分デビュー”の田中達也、好プレーにも危機感 「夏に獲ってもらった意味を考えると…」

MF田中達也(※写真はガンバ在籍時のもの)【写真:Getty Images】
MF田中達也(※写真はガンバ在籍時のもの)【写真:Getty Images】

G大阪から今夏加入 1戦目から好パフォーマンスも「全然満足していない」

 J1大分トリニータは27日、リーグ第20節川崎フロンターレとのアウェーゲームに臨み、1-3で敗れた。3点を奪われての敗戦となったが、序盤は真っ向勝負で昨季のJ1王者を苦しめている。そのなかでガンバ大阪から移籍して1戦目となったMF田中達也は、好パフォーマンスを見せつつも「負けてしまったのは残念ですし、全然満足もしていない」と語り、危機感を明かしている。

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 試合は序盤、後方からパスを丁寧につなぐ大分がリズムを掌握。前線からボールを取りにくる川崎の勢いを利用し、何度もチャンスを生み出した。しかし得点が奪えずにいると、前半28分の給水タイムを境に様相は一変。後半6分に先制され、一度は追いついたものの、最終的に3失点を喫しての敗戦となった。

 序盤の攻勢はブレずにボールをつなぐチーム力の賜物であり、対策をしてきた川崎側も「結果として大分が上手かった」(MF齋藤学)と脱帽するほどのものだった。そのなかで目を引いたのが、今夏にG大阪から加入して“大分デビュー”となった田中だ。左ウイングバックとして先発すると、前半5分にドリブルでのカットインからファーストシュート。その後もサイドからチャンスメークに奔走しつつ、チーム最多となる3本のシュートを放った。

 起用に踏み切った片野坂知宏監督も「仕掛けやスピード、クロス、サイドでトライしてやり切ってくれました」と称える出来だったが、田中自身に満足感はない。個人としてのアピールについて問われた際には、次のように危機感を吐露している。

「正直、夏にチームに入る以上、アピールするような立ち位置にいてはいけない。もちろん、チーム内の競争があるのは絶対なんですけど、アピールではなくチームの勝利に貢献しないといけない。夏に獲ってもらった意味を考えると、負けて『良いアピールになった』ということではないと思います」

 昨季までロアッソ熊本でプレーし、今季開幕前にG大阪に加入。先発に定着しつつあったタイミングで、大分への移籍を決めた。その経緯については多くを語らなかったが、“即戦力”として迎えられた自身の立ち位置は強く自覚している。加入から時間が浅いことも言い訳にせず、実際に新加入とは感じさせないパフォーマンスで指揮官の起用に応えてみせた。それでも「負けてしまったのは残念ですし、全然満足もしていない」と悔やむのは、その責任感ゆえだろう。

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