W杯決勝惨敗の悔しさを抱きながら―― キャプテン岩清水が手にした「両極端」な歓喜の瞬間

アメリカ戦の悔恨はリオ五輪で晴らす

 個人としては、10年連続のベストイレブン受賞。それでも「ベレーザの先輩である加藤與恵さんが、11年連続で11回受賞している。それが目標になっているので、達成して追い越したら、連絡を取りたいです」と、まだまだ通過点であると語った。

 今季は6月から7月にかけて女子ワールドカップがあったため、「シーズン終盤は、さすがに疲れを感じた」という岩清水。それでも若手の成長がチーム全体の力につながり、最少失点でのリーグ制覇につながった。

 岩清水自身、2015年を振り返った時に悔恨になっているのが、ワールドカップ決勝のアメリカ戦で失点に絡んでしまったこと。「サッカー選手として、チーム優勝の嬉しさと、ワールドカップの悔しさ。自分のサッカー史の中でも両極端を味わった」と、この1年を振り返る。そして、その失点シーンについては「見ていないし、自分からは見たくない。何かで映像が映っていたら、目をそむけます」と笑った。仲間とともにリーグ制覇を果たしても、“トラウマ”とでも言うべき心の傷は彼女の心の中にまだ残っている。

 来年は、リオデジャネイロ五輪の予選と本大会が開かれるシーズンだ。ワールドカップ決勝の悔しさがあるからこそ、「同じユニフォームを着て、ワールドカップの悔しさを払しょくできるかは自分次第。今度は、ワールドカップで守れなかった場面を守れるようになりたい」と、意気込みを新たにしている。日本が誇る最強のディフェンスリーダーは、五輪の大舞台でリベンジを果たしての金メダル獲得を、強く心に誓っている。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

荒川祐史●写真 photos by Yuji Arakawa

 

 

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