マンU監督就任も噂されるトットナム指揮官 敬愛するベンゲル氏に聞きたいこととは?
ベンゲル監督のアーセナルでのキャリアの終わり方は「アンフェア」と強調
元アルゼンチン代表DFのマウリシオ・ポチェッティーノ監督は、引退後に指導者の道に進みエスパニョール、サウサンプトンの指揮を経て、14年からプレミアリーグのトットナムを率いている。北ロンドンのクラブで就任5年目を迎える指揮官は、アーセナルで21年半という長期政権を築いたアーセン・ベンゲル氏に長く一つのクラブで指揮を執り続けたことに価値があったかを尋ねたいと考えているようだ。米スポーツ専門局「ESPN」が報じた。
ポチェッティーノ監督とベンゲル氏には共通点がある。それは任期中に新スタジアムが建設されたということだ。ベンゲル氏の場合、06年にエミレーツスタジアムが完成し、その後、クラブは長期的にプレミアリーグのトップ4に居続けた。14年、15年、17年はFAカップのタイトルも獲得したが、18年にクラブを離れるまでは、リーグ優勝できないのは彼の責任ではないのかという議論を呼んできた。
そして現在、ポチェッティーノ監督も似た立場に置かれている。彼が率いるトットナムは、新スタジアムの完成が間近となっているが、莫大な建設費が必要だったため、移籍市場では他クラブに遅れを取ってきた。昨季まで3シーズン連続で3位以内に入りながらも、タイトルを一つも獲れていないことで批判を浴びている。
そうした境遇にあるポチェッティーノ監督は、ベンゲル氏の偉大さについて、熱く語っている。
「私はアーセン・ベンゲル氏に非常に大きなリスペクトを持っています。なぜなら彼は、アーセナルのようなクラブを約22年間も任されました。さらに、その間に起こったすべてのことを振り返れば、突出して優秀だったと分かるでしょう。監督として優秀なだけではなく、人間性としても高い価値を示せなければ、あれだけのことはできません。彼がしてきた仕事は驚くべきものです。だからこそ、彼の去り際は寂しいものでした。あのような終わり方をしたのは、完全にアンフェアでした」
ベンゲル氏に感服するポチェッティーノ監督は、「いつか機会があれば、彼に『やった価値はありましたか?』と聞いてみたい。彼は、なんて答えるだろうか」と、胸の内に抱いていた疑問を口にした。ポチェッティーノ監督自身は、ベンゲル氏がアーセナルでのキャリアの終わり方に不満を持っていると感じているようだ。