負けられないギリシャ戦 日本の勝機は「ギリシャにないストロングポイント」で勝負すること

 衝撃的な敗戦から4日。ギリシャ戦は日本がグループリーグを勝ち抜くために“絶対に負けられない試合”となった。ギリシャ戦で勝ち点0に終わるようだと、その時点で予選敗退の可能性がある。

 コートジボワール戦は立ち上がりからコートジボワールに主導権を握られ、“自分たちのサッカー”をやらせてもらえなかった。敗戦以上に、内容が選手たちに与えたショックは大きかった。ショックを取り除くために、ザッケローニ監督は「忘れよう」と伝えたという。

「(コートジボワール戦とは)全く違う試合だということを認識しなければいけない。初戦で何をすべきだったか、何をすべきでなかったのかを選手たちに伝えた上で、初戦のことは『忘れよう』と言いました。違うチーム、違う試合として臨まなくてはいけない」

 指揮官の隣に座った長谷部がザッケローニ監督の言葉を裏付ける。

「コートジボワール戦ではアグレッシブな試合ができたかといえば、そうじゃなかった。ギリシャ戦はアグレッシブに戦いたい。どういうサッカーをしなければいけないかを考えながら準備してきました」

 ギリシャとのマッチアップで最大の焦点となるのが「高さ対策」だ。ギリシャの平均身長は184センチで、178センチの日本より6センチも高い。長谷部も「空中戦ではギリシャのほうが上」と認めつつも、「そこをやらさないためにいろいろな対策をしている」と自信を見せた。

「ギリシャにとって高さがストロングポイント。でも、日本にはギリシャにはないストロングポイントがある。そこで勝負できればと思っている」

 コートジボワール戦では日本のストロングポイントである「高い位置からのプレス」と「スピードに乗ったパス回し」を封じられ、相手のストロングポイントばかりが目立つ展開となってしまった。もちろん、ギリシャ戦で同じことになってはいけない。

「これまで我々がやってきた素晴らしい試合を、明日も出せれば必ず良い結果になる」

 ザッケローニ監督の自信は揺らいではいないようだった。

【了】

北健一郎●文 text by Kenichiro Kita

 

※ワールドカップ期間中、サッカーマガジンゾーンウェブが記事内で扱うシーンやデータの一部はFIFAワールドカップ?公式動画配信サイト&アプリ『LEGENDS STADIUM』で確認できます。
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