世界を目指すU-19日本代表、MF山田康太が描くFW久保建英との”マリノスライン”

久保をいかに生かすか 山田が意識するポイント――「タケに気持ちよくやらせてあげる」

「タケ(久保)に気持ちよくやらせてあげるっていうのは、基本的に自分は考えている」

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 そう思い描く山田は1点目の道筋も思い描いていたようで、起点のパスを出して終わりではなく、「出した後ゴール前に自分も絡んで行く」という流れに乗った。実際に滝が右足でゴールネットを揺らした時、FW田川亨介(サガン鳥栖)と原、さらに山田が走り込んでおり、特に山田は一番フリーで受けやすいマイナスのポイントに走り込んできている。

 ただ、久保は仕掛けた時に二人のディフェンスに寄られてバランスを崩しており、体勢的に山田に出すのは難しく、GKに触られるリスクがありながらも滝の方に出している。結果的に滝の見事なヒールシュートによるゴールが生まれたが、「滝のアシストしたやつは自分にくれってめっちゃ言ったんですけど、クールの後でごめんとか言って。次はしっかり出してもらおうかなと思います」(山田)と笑いながらチームメイトに”ダメ出し”した。

「感覚的なものが多いので、あいつのやりやすいように。あいつの出してくるタイミングとかテンポとかも分かってるつもりなので、そこは上手くやらせてあげたら」

 久保との関係について語る山田は、「アジア予選は自分たちでバランスをあんまり崩しちゃいけない大会だと思っている」と力説。所属クラブでのポジションとは異なるボランチでのプレーながら、攻守のバランスを巧みに取り、良いパスを味方に供給することを考えている。

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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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