なでしこ佐々木監督が自らの采配を猛省 「終盤の失点は、僕のせい」

後手に回った交代策

 なでしこジャパンを率いる佐々木則夫監督は、中国・武漢で行われた東アジアカップ初戦の北朝鮮戦に敗れた試合で、自らの采配で後手に回ったことを猛省した。
 試合は、常にリードを許す展開となった。新戦力の増矢理花(INAC)と杉田亜未(伊賀)のゴールで2度追いつくも、さらに2点を献上して2-4と敗れた。佐々木監督も「選手は、イメージ通りやっていたところ、中盤のつまらない失点でやられたのがもったいない。いい勉強になってくれればいい」と、守備陣の崩壊を嘆いた。
 後半25分、同点に追いつき、残り20分で逆転を狙いたい日本だったが、後半34、36分に立て続けの失点を喫してしまった。試合中盤、佐々木監督は「2センター(バック)が疲れているのが分かっていたので、変えようと思ったがなかなかボールが出なくて、そんな中でしてやられた」と話していたように、DF村松智子を投入を準備していた。だが、失点を受けて選手交代をFW高瀬愛実(INAC)に変更、交代策は完全に後手を踏んだ。
「いい勉強になったと思う。彼女たちも、あれだけいいイメージでやれていたところの中で、終盤の時間はもったいなかった。あれは僕のせい。選手たちは精いっぱいやりながらも、疲れていた時間の中でもう少し早めに交代してあげる、リズムを変えさせてあげる、1枚多くディフェンスをする、それが大事だったと思う」
 佐々木監督はこのように話し、高温多湿の悪条件で戦った選手たちを擁護している。
 今大会に臨むメンバーを「チャレンジなでしこ」と命名し、新戦力の台頭が期待される中、増矢、杉田といった若い選手がゴールを決めてアピールした。指揮官も「点が入った彼女だけでなく、有町(紗央里・仙台)もしっかりアピールしたプレーが光った。これを機会に個として、チームとして築き上げなければいけない」と、個々のパフォーマンスについて収穫があったことも強調している。
 
 日本は中2日で韓国と対戦する。指揮官は、この敗戦からチームを立て直すことができるのだろうか。

【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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