香川&乾の連携を元日本代表FW城彰二が絶賛 「本田と宇佐美より数段レベル上がった」
【98年W杯日本代表・城彰二の視点】パラグアイ戦に4-2快勝も、警戒すべき一瞬の隙
日本代表を率いる西野朗監督にとって、パラグアイ戦の結果はある意味で“誤算”だっただろう。ガーナ、スイスにそれぞれ0-2と敗れたなか、スタメン10人を入れ替えたチームでワールドカップ(W杯)前の最後のテストマッチに臨んで4-2で快勝したのだから。西野監督は19日のコロンビアとのW杯初戦のスタメンに誰を起用するのか、大いに頭を悩ませることになるだろう。
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とにかく、ここまで無得点で2連敗を喫していたチームにとって、ここで4ゴールを奪って勝てたことは大きな収穫だ。先日、長友佑都に話を聞いたが、チームは結果が出ないことで重苦しい空気に支配されていて、少しでも雰囲気を変えようと彼自身は批判を承知の上で金髪にしたという。それくらい追い込まれていたチームに、この勝利がもたらしたものは大きいはずで、良い意味で前向きに本大会へ臨めるのではないだろうか。
もっとも、パラグアイ戦を振り返ると良い面ばかりではなかった。3試合連続の2失点、またも相手に先制点を許すなど、守備面ですべてが改善されたとは言い難い。やはり世界は、一瞬の隙を突いてゴールを奪える選手が揃っている。この日、パラグアイが奪った1点目もスローインからの流れで、マークについていた柴崎岳の対応が甘く反転からボレーを叩き込まれた。やはり自陣ペナルティーエリア付近ではもっと相手にタイトにつく、あるいは周囲の選手ももう一歩寄せを早くするなど、より厳しくやっていかないと、たった一撃で試合が決してしまうことになる。
1998年フランスW杯での日本もそうだった。初戦のアルゼンチン戦、ピッチに立つ我々も序盤はある程度戦えている印象があった。だが一瞬の隙を、アルゼンチン代表FWのガブリエル・バティストゥータは見逃さずにシュート。結局あの1点を最後まで返せずに、0-1で黒星スタートとなった。
世界は隙を見逃さないし、それを決めきるストライカーがいる。ロシアW杯に挑む日本も、それを肝に銘じて戦うべきだ。