ブンデス日本人選手を襲う受難の日々 マインツ戦の会場で感じた“貴重な財産”

ブンデスリーガの日本人選手たち【写真:Getty Images】
ブンデスリーガの日本人選手たち【写真:Getty Images】

【欧州蹴球探訪|第1回】国内リーグ再開も振るわない日本人選手たち

 国際Aマッチウィークが終わり、各国では国内リーグが再開した。

 先週末のドイツはイースター休暇。プロテスタントの多いドイツ人はイエス・キリストの復活日であるイースターの時期に、長い連休を取って各地へ旅行するのが習わしになっている。したがって国内の各企業はもちろん、街中の商店や各種ショップも休業して街中はひっそりとしていたわけだが、そんななかでもドイツ・ブンデスリーガは2部も含めて、週末の金曜から明けの月曜まで各地で第28節のゲームが行われた。

 今節の目玉はなんと言っても、バイエルン・ミュンヘン対ドルトムントのナショナル・ダービー、ドイツ語で言うところの「デア・クラシカー(伝統の一戦)」だ。しかし結果は2位シャルケを勝ち点18差で引き離すバイエルンが同3位のドルトムントに6-0で圧勝し、格の違いを見せつけた。

 この大一番にドルトムントのMF香川真司は欠場。2月10日の第22節ハンブルガーSV(HSV)戦で足首を負傷して以来、その完治に時間を要している状況で、先の日本代表の欧州遠征メンバーにも選出されず、いまだ懸命のリハビリが続いている。

 また最近は所属するシュツットガルトで出場機会を失い、香川と同じく日本代表に選出されなかったFW浅野拓磨も、今節のHSV戦(1-1)でベンチ入りしなかった。シュツットガルトは今季途中に、ハネス・ヴォルフ監督が解任されてタイフン・コルクト監督が就任してからは好調を維持して現在8位。FWマリオ・ゴメスらの新たな新加入選手が得点を量産するなか、浅野は監督の信頼を得られていない状況だ。

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島崎英純

1970年生まれ。2001年7月から06年7月までサッカー専門誌『週刊サッカーダイジェスト』編集部に勤務し、5年間、浦和レッズ担当を務めた。06年8月よりフリーライターとして活動を開始。著書に『浦和再生』(講談社)。また、浦和OBの福田正博氏とともにウェブマガジン『浦研プラス』(http://www.targma.jp/urakenplus/)を配信しており、浦和レッズ関連の情報や動画、選手コラムなどを日々更新している。2018年3月より、ドイツに拠点を移してヨーロッパ・サッカーシーンの取材を中心に活動。

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