疑惑の判定に泣いた川崎、“幻の同点弾”受け改善訴え 「選手がかわいそう」「やり切れない」

川崎フロンターレ鬼木監督は「選手がかわいそう」と語った【写真:Getty Images】
川崎フロンターレ鬼木監督は「選手がかわいそう」と語った【写真:Getty Images】

広島との首位攻防戦に0-1敗戦、勝敗を分けた終了間際の“幻のゴール”

 後味の悪い終幕となった。

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 J1リーグの首位攻防戦となった3月31日の川崎フロンターレ対サンフレッチェ広島の一戦は、アウェーの広島が1点をリードして迎えた後半終了間際に川崎のMF長谷川竜也がこぼれ球を押し込みゴールネットを揺らした。しかし、主審と副審が協議した上で出された判定はオフサイドにより「ノーゴール」。このまま0-1で敗れた試合後、この疑惑の判定に対して川崎サポーターから審判団に大ブーイングが浴びせられ、異様な雰囲気の中で試合の幕は下りた。

 問題の場面が起きたのは、後半44分のことだった。左サイドでパスを受けた日本代表DF車屋紳太郎が仕掛けると、中央へクロスを送る。ここに日本代表FW小林悠が飛び込むも触ることができず、ボールは競り合った広島のDF水本裕貴の頭に当たった。これがGK林卓人に向かって飛び体に当たって跳ね返ると、ボールは倒れこんだ水本の頭に再び当たってこぼれ、最後は長谷川が押し込みゴールネットを揺らした。

 この時、副審はゴールの判定をせず主審を呼んでプレーを確認。協議の結果、オフサイドの判定となり、ノーゴールの笛がピッチに鳴り響いた。

 勝敗を分けた判定に対して、試合後の会見で鬼木達監督は「当然、(クラブとして)アクションを起こさなくてはいけないシーンだと思う」と言及し、自身の考えを語っている。

「どういう見解でああなったのかは分からないですけど、なかなか(レフェリーに)聞いても答えが返ってこなかったので、そこのところはチームとしては言っていきたい。やっぱり選手は本気で頑張っているし、それに対して僕たちも言わなくては選手がかわいそうだなという思いが強いです。もちろんサポーターの方も悔しいでしょうし、当然自分自身も悔しい。そういうことを含めて訴えていきたいと思います」

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林 遼平

はやし・りょうへい/1987年、埼玉県生まれ。東日本大震災を機に「あとで後悔するならやりたいことはやっておこう」と、憧れだったロンドンへ語学留学。2012年のロンドン五輪を現地で観戦したことで、よりスポーツの奥深さにハマることになった。帰国後、サッカー専門新聞『EL GOLAZO』の川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、東京ヴェルディ担当を歴任。現在はフリーランスとして『Number Web』や『GOAL』などに寄稿している。

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