ビッグ3再評価、主将の現状… 闘莉王、「誰もポジションは保証されてない」とハリル流を独自分析

長谷部も「尻に火がつかなければいけない状況」

 そして、ハリルホジッチ監督が打った“もう一つの手”にも、メッセージが込められている可能性があるという。

「キャプテンマークを長谷部ではなく、長友がつけたのも監督からメッセージかもしれないね。誰もポジションは保証されていない、ということ。長谷部もパフォーマンスを見たら尻に火がつかなければいけない状況。この間のオーストラリア戦でも平均レベルのパフォーマンスを出せていなかった。チームのみんなが時速100キロぐらいの勢いで走っているのに、10キロ程度に見えてしまうぐらいの状況では厳しい。監督と選手は直接話をしていると思うけど、競争を高めるための外し方というものもある」

 3月に右膝を手術するなど、コンディションに不安を抱える長谷部はかつての安定感を示すことができていないと、浦和と代表で共闘したかつての僚友は見ている。長友が史上7人目の100試合出場という節目の試合だった側面もあるだろうが、絶対的なキャプテンシーを誇る長谷部の立場も不動ではないというメッセージを打ち出した指揮官のメンバーを固定しない人選は、選手に危機感を持たせ、競争原理を高める相乗効果もあるようだ。

 ハリルホジッチ監督はベルギー戦の前日会見で「2人、3人を入れ替える可能性があります。スタメンでそのくらい代えて、試合の流れによって何人交代するかは分かりません」と話し、ブラジル戦からのメンバー変更を示唆している。

 “新しい血を”求め、チームに刺激を与えようとするハリル流のアプローチは、7カ月後に迫ったロシアW杯の栄光をもたらすことができるのだろうか。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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