なぜブラジル代表に圧倒されたのか? 選手コメントから浮かび上がる日本代表の問題点

守備の“ブレ”が生んだ隙 「前から行くのか、ブロックを作るのかで統一しきれなかった」

 バヒド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表は、10日にフランスのリールで行われた国際親善試合ブラジル戦に1-3と敗れた。試合後、選手たちは一様にサッカー大国との差を口にしたが、ブラジルの強さを肌で感じた選手のコメントから日本代表が抱える問題点を探ってみたい。

 試合は前半7分、左CKの際にDF吉田麻也がMFフェルナンジーニョを倒したとビデオ・アシスタントレフェリー(VAR)の映像検証で判定され、このPKをFWネイマールに決められて先制点を献上。同17分にはCKの流れから、DFマルセロに右足で弾丸ミドルを叩き込まれ、さらに同36分にカウンターから右サイドを崩されると、最後はFWガブリエル・ジェズスに3点目を奪われ、前半だけで3失点を喫した。後半18分にMF井手口陽介の左CKからDF槙野智章が頭で合わせて一矢報いたものの、最終的に1-3で敗れている。

 自らのクリアミスからマルセロに弾丸シュートを叩き込まれた井手口は、「世界に行けば、ああいうのは仕留められると思う。そこは自分の甘さが出た」と振り返っているが、他の選手も守備の課題を口にしている。

 試合の序盤は前線からのハイプレッシャーでボール奪取を狙っていた日本だが、MF長谷部誠が「前から行くのか、それともブロックを作るのかで統一しきれなかった」と語れば、DF長友佑都も「1点取られてから、みんなが中途半端に上がって、中途半端にボールを持って取られたりしてカウンターを何度も食らった。そこは精神的にブレた面があった」と指摘した。

 また、ブラジル戦に向けて守備戦術の確認を入念に行ったと明かす槙野だが、「ブロックを作る練習をやってきた。ライン設定は吉田選手中心にかなり高めにしていたつもり。ただ、もう少しボールに対してアクションを起こす選手を後ろから押し出すことも大事になる」と、相手のボールホルダーに対してプレッシャーが甘くなる場面があったという。

 

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