なぜブラジル代表に圧倒されたのか? 選手コメントから浮かび上がる日本代表の問題点

課題を露呈した攻撃はアイデア増加が必須

 3失点の守備も課題は山積みだが、それ以上に多くの問題点を露呈したのが攻撃だった。選手らが発した言葉に通底するのが攻撃のアイデア不足だ。日本がボールを保持し、いざ攻撃のアクションを起こす場面が訪れても、打開の糸口をなかなか見出せずに終わっている。

 右ウイングで先発したFW久保裕也は「もっと崩す場面を増やさないといけない」と、仕掛ける回数の増加を切望し、「攻撃の部分をもう少しチームでやれば……」と連係向上を求めた。また、長谷部は攻撃のバリエーションについて「攻め込んだ時の崩し方のアイデアをもう少し持たないといけない」と言及し、トップ下で起用された井手口も「守備の時はいいですけど、攻撃の時にどうしていいのか分からない」のが現状だという。

 長友は「普段ならシンプルにパスを出すところで持ち過ぎたリ。一つひとつの思考回路が遅れているような感覚があった」と、スピード感に欠けていたと見ている。その一因として指摘されているのは「各自がボールをもらうという勇気が足りなかった」(長谷部)。一方、最後尾から全体を見渡していたGK川島永嗣は、別の部分に原因を求めた。

「球際だとか、普通だと余裕がある場面でないことが多かった。自分たちが失ってはいけないところで、簡単なミスから失うことが多かった」

 

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