マインツ武藤が放つ「ドイツ3年目の風格」 今季初戦2ゴールを導いた“淀みのない動き”

際立ったゴールから逆算したプレー

 得点シーンだけではなく、武藤のプレーからは全体的に動きに淀みがない。ゴールから逆算したプレーができている印象を受けた。どうすればゴールできるか、どうすればゴール前でチャンスに絡めるのか。そこへのビジョンがあるから、その前の展開で流れを壊すことなくプレーに絡むことができる。

 そこには監督交代の影響もあるようだ。今季から指揮を執るサンドロ・シュバルツは、戦術家として首脳陣から高い評価を受けている。手詰まりになりがちだった攻撃に、流動性が見られてきた。

「かなりつなぐようになったんじゃないかな。今までちょっと(縦)一本が多かったですけど、真ん中でしっかりつないでいる。これが、ブンデスが始まっても勇気を持ってできればいいですね。チームとして前を向いて、ポジティブに捉えていければ、良い結果が出てくるんじゃないかなと思います」

 手応えを口にしながらも、より良いプレーをするためにチームへの注文も忘れなかった。

「強いて言うなら、組み立ての時に10番(マキシム)がちょっと下がってもらう傾向がある。そうすると自分が孤立しちゃって、ワンタッチではたけるところがない。あそこで取られるとピンチにもなると思うので、近くに誰かいるのがいいかなと思います」

 

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