槙野監督の初イエロー「選手に止められた」 初勝利呼んだ“カツ”…ベンチから操った雰囲気

前半に警告を受けた槙野智章監督【写真:徳原隆元】
前半に警告を受けた槙野智章監督【写真:徳原隆元】

Jリーグ公式戦2試合目で初白星

 元日本代表DF槙野智章監督が率いるJ2藤枝MYFCは2月14日、百年構想リーグ第2節のJ3松本山雅FC戦で2-0の勝利を収めた。今季から就任した38歳の新人・槙野監督にとって2戦目でJリーグ公式戦初勝利。後半7分には初警告を受けたが、指揮官としてピッチサイドから入れた“カツ”だった。

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 ピッチサイドで吠えた。0-0の後半7分、直前にペナルティーエリア内で倒されたにもかかわらずノーファウルの判定。槙野監督は審判に対して抗議し、イエローカードが提示された。

「空気を変える、スタジアムの流れを変えるという意味では審判に熱く言うことでスイッチが入ったかなと思います。チームには迷惑をかけましたけど、アクションで変えるという意味ではいい手法かな。警告を受けるのは良くないですけど、そこからチームが前進できた」

 8分後、左サイドでフリーキックを獲得。キッカーには今季松本から加入し“古巣戦”に臨んだMF菊井悠介が立った。狙いすまして振り抜いた右足はGKの前でワンバンしてそのままゴールへ。攻守に停滞していたが、指揮官への警告をきっかけにギアが入り、先制点を奪った。ピッチサイドからスタジアム全体を操り、流れを傾けさせた。

「でも(警告は)積もっちゃうので気を付けます。選手たちから止められました(笑)。選手たちのほうがよっぽど大人です」

 同31分には菊井がPKで追加点。槙野監督の初勝利を引き寄せた。開幕戦の前節はJ3のFC岐阜相手に0-2で敗戦。昨年12月にJFA Proライセンスを取得したばかりの新人監督にとって苦い黒星スタートだった。2試合目で掴んだメモリアルな白星だ。

 試合終了のホイッスルが鳴り、スタンドから飛んだ声援は「槙野藤枝!」。“お祭り男”らしく応えたのは「わっしょい」ポーズの3連発だった。実は、開幕前にサポーターとミーティングをしてスタジアムの雰囲気作りや応援の仕方などを要求。そのなかで生まれた勝利の儀式だった。

「僕がこのクラブに来た時にまず変えなきゃいけないことだった」

 5000人以上が一体となった空間。6年前まで藤枝を率いていた松本の石﨑信弘監督が「どこのスタジアムに来たかと思った」というほど勝利を求める姿勢をチーム内外に植え付けた。ただ、まだ1勝。「これに甘んじることなく、もっとできると思っているし、僕としても幅を広げていかなければいけない」。スタートを切った「槙野藤枝」はここから生まれ変わっていく。

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)



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