目標は優勝も「今の段階では」…求められる”勝負強さ” 青赤2年目で目指す「ふさわしいチーム」

FC東京での2シーズン目に臨む松橋力蔵監督【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
FC東京での2シーズン目に臨む松橋力蔵監督【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

FC東京で2年目の松橋監督が目指す「ふさわしいチーム」

 昨季シーズンはJ1リーグで11位と不本意な結果に終わったFC東京。2月7日に開幕戦を迎える明治安田J1百年構想リーグで掲げた目標は「優勝」。青赤で2年目を迎える松橋力蔵監督が、半年間の特別大会でチームが目指すべき姿について話した。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・上原拓真)

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 今シーズンで2年目を迎えた松橋監督。1月12日からスタートした沖縄キャンプでは、指揮官の「色」をより強めていくため、「繋がり」を意識したトレーニングを数多く実施した。べ―スは、GKが関与しながら前進するポゼッションサッカーだ。

 実際のトレーニングでは、「徹底的に3人目を意識して!」と声を飛ばす松橋監督の姿があり、DF長友佑都も「そこ、感じろ!」と高い視座から要求を突きつけた。キャンプを終え、小平グランドに戻ってからも「選ばれなかったら3人目で関わって」と、“3人目の動き”へのこだわりをチーム全体に落とし込んだ。

「(去年と)やることは変わらないです。さらに自分たちで磨きをかけていくことが大事ですし、そこだけに固執するのではなく、どうやったら良くなるのかを繰り返し追求していく作業になると思っています」

 新戦力として、アルビレックス新潟時代に指導した経験のあるDF稲村隼翔(←セルティック/期限付き移籍)、DF橋本健人(←アルビレックス新潟)を獲得。昨季の課題でもあったセットプレーを改善するべく、スペシャルな左足が武器のMF山田楓喜(←京都サンガF.C.)も加わった。FW長倉幹樹(←浦和レッズ)、FWマルセロ・ヒアン(←サガン鳥栖)が期限付き移籍から完全移籍に移行するなど、充実の補強にも成功。優勝を目指すためのメンバーが揃った。

 昨シーズンは開幕戦で横浜FCに勝利し、白星スタートを切った。しかし、第4節から第11節まで勝ちなしが続き、6月には一時、J2降格圏に沈んだ。夏の移籍市場で、DF室屋成、DFアレクサンダー・ショルツ、GKキム・スンギュらを補強し、3バックから4バックへとシステムを変更したことで、後半戦での巻き返しに成功。その過程で、松橋監督に迷いはなかったのか。

「ないですよ、全然。タイミングごとの決断には、きちんと理由がありました。その決断のなかで、選手の勢いを十分に引き出しきれなかった部分がありましたけど、取り組み自体は良かったと思っていますし、選手たちの取り組みには満足しています」

 苦しんだ昨シーズン。最終節・アルビレックス新潟戦後には、ファン・サポーターからブーイングが浴びせられた。松橋監督は「当然だと思っています」と、11位という結果を真摯に受け止め、歓喜の拍手へと変えるために戦っていく覚悟を示す。

「勝ちきれない試合が多ければ、そういう声が上がるのは当然ですし、不思議なことではないと思っています。だからこそ、今シーズンはそれを良い歓声に変えていくために、もっと努力しなければいけない」

 MF高宇洋が「勝負強さが足りなかったシーズンだった。内容的に勝てる試合でも決めきれなかったり、最後の最後で失点してしまうことがあった。もっと全体で戦える集団にならないといけない」と指摘したように、求められるのは勝負どころで勝ち切る力だ。その勝負強さは、日常の積み重ねに宿ると松橋監督は語る。

「チームとして優勝を目指すと言っていますが、今の段階では、決して優勝できるチームではないと思っています。ただ、優勝を目指す上で、我々にできることはたくさんありますし、それにふさわしいチームに成長できると信じています。

 鹿島さんのように、リーグ優勝の経験を積み重ねてきたクラブとは違い、東京にはまだその歴史がない。だからこそ、上を目指すなかで、“ふさわしい”と思われるチームにならなければいけない。普段のトレーニング、日常生活、言動や振る舞いなど、そうしたものの積み重ねの先に、最後のところで勝負強さが身についてくるのだと思います」

 やるべきことは、すでに見えている。松橋監督が描くチームの「色」を、より前面に押し出し、そのスタイルにふさわしいプレークオリティへと引き上げていくこと。結果が出なかった昨季を言い訳にせず、その積み重ねの先にこそ、「優勝」はある。

「もっと自分の色を全面に出さないといけないし、選手一人ひとりのプレークオリティも高めていかなければいけない。そうでなければ、『あの選手は相応しくない』と見られてしまう。でも、僕はここに、それができる選手がいると思っています。お互いの考えや役割がズレてしまうのが一番良くない。だからこそ、スタイルを貫くことが大事なんです」

 松橋監督が描く「色」を、結果へと結びつけられるか。青赤で迎える2年目のシーズンは、その覚悟が問われる一年となる。

(FOOTBALL ZONE編集部・上原拓真 / Takuma Uehara)



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