「CLを制覇していない名手10選」を伊紙が選出 伝説の天才や怪物も“悲運の英雄”に…

出場停止で決勝の舞台に立てなかった名手も

 そして「カンフー・キック事件」で有名な元フランス代表FWエリック・カントナも、CLを勝ち取っていない一人だ。1996-97シーズンには準決勝まで進出したが、ボルシア・ドルトムントに敗れた。そして、直後にそのシーズン限りでの現役引退を表明。サッカー界の問題児として名高かったが、最後まで欧州チャンピオンには手が届かなかった。

 最後は、ある意味で「悲劇の主人公」でもある元チェコ代表MFパベル・ネドベド。ブッフォンと同様に、ユベントス所属時の2002-03シーズンが最もタイトルに近づいたシーズンだったが、レアル・マドリードとの準決勝第2戦で受けたイエローカードにより決勝は出場停止。そのシーズンに攻撃の絶対的な中心選手として活躍してきたネドベドを欠いたユーベは、ミランを崩し切れなかった。「ネドベドがいれば」という言葉は、本人にも苦すぎる記憶として圧しかかっていただろう。

 今季のCLも残すは決勝だけになった。ユベントスとレアル・マドリードの顔合わせとなった一戦で、どちらが勝利するにせよ、そのなかから新たにCLのタイトルを獲得する選手が生まれる。世界トッププレーヤーにとっても、ビッグイヤーを掲げるチャンスはキャリアのなかで決して多くないことが、今回のリストに名選手たちがズラリと並んだことからも窺い知れる。ブッフォンは悲願の初戴冠となるのだろうか。そして現在、ユベントスの副会長を務めるネドベドは、あの日の忘れ物を違う立場で取り戻すことができるのだろうか。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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