全7得点が途中から「仕事人ですよね」 名手彷彿の”ギラギラ感”… 代表OBがW杯へ太鼓判

【専門家の目|太田宏介】塩貝健人が途中出場から今季7得点目
オランダ1部NECナイメヘンは現地時間12月13日、エールディビジ第16節でテルスターと対戦し2-2で引き分けた。この試合でFW塩貝健人が同点ゴールを決め、直近リーグ戦5試合5ゴールと好調ぶりを見せつけた。元日本代表DF太田宏介氏は「仕事人ですよね」と言及している。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
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塩貝は後半14分にFW小川航基との交代で途中出場すると、1-2で迎えた同32分だった。MF佐野航大が左サイドからペナルティーエリアに侵入してクロスボールを送ると、ニアサイドで塩貝が反応。倒れ込みながら右足シュートで2-2の同点とした。
さらに塩貝はこのゴールで直近5試合5ゴールと好調を維持しているなか、太田氏は「絶好調だし仕事人ですよね」と触れ、「今NECでも得点ランクトップですし、ゴールのほとんどが途中出場で、ジョーカーとしての大きな役割を果たしてると思います」と語った。
塩貝は今季11試合に出場しているがスタメンはわずかに1試合のみ。それでも7ゴールを決めており、すべてが途中出場から奪った得点である。
「チームにはフィニッシャーの小川航基選手がいて、結構チャンスメイクもする元浦和のリンセン選手もいる。そこで途中から塩貝選手が入ってきてとどめを刺すみたいな、このバランスが今季NECが好調な要因だと思います。ただ、これだけ点取っていたら、選手からしたら先発で出してくれよって思いは絶対あると思う。見ててもわかるぐらいの負けん気の強さと、いい意味でのふてぶてしさを持っている。大久保嘉人さんみたいで、ものすごくギラギラ感を持った選手なので、見ていてシンプルに応援したくなりますよね」
さらに途中出場から出てきてもそのまま試合に入れず、消えたまま試合が終了することはよくあるが、「途中出場でゴール決めるのは、その試合にうまく入る技術だと思っていて、しかも簡単なことではない。W杯メンバーでいうと難しいかもしれないですが、短い時間で結果を残せる選手はそこまでタイプ的に多くないので、候補に入ってきてもいいんじゃないかなって思いますね」と太鼓判を押す。
さらに塩貝は先月に行われたフェイエノールトとのアウェー戦でも途中出場から2ゴールを決めてチームの4-2勝利に貢献した。
「下位クラブだけではなくて、フェイエノールト戦でも決めていたりとか大舞台にも強い。国内リーグとはいえビッグクラブからでも点を取ってることはすごく評価されていいポイントだと思いますね」
最後に太田氏は「さらにここから評価を上げて個人の昇格もふまえて、楽しみな選手です。割と小川選手が注目されがちのなかで、塩貝選手の名前ももっともっと出てきてほしいなと思いますね」と期待を寄せる。直近のカップ戦でも2ゴールを決めており好調を維持している20歳アタッカーのさらなる活躍に注目が集まる。

太田宏介
太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。



















