“ラスト”でつかんだ初勝利「分かりやすくダメ」 原因不明の課題…浦和が断ち切った不名誉な記録

浦和を率いるマチェイ・スコルジャ監督【写真:徳原隆元】
浦和を率いるマチェイ・スコルジャ監督【写真:徳原隆元】

浦和レッズは今季初めて関東以外で勝利した

 浦和レッズは11月30日のJ1第37節ファジアーノ岡山戦に1-0で勝利した。今季のアウェーラストゲームは、リーグ戦で関東圏外に遠征した試合での初勝利になった。マチェイ・スコルジャ監督は「毎試合、アウェーゲームにも駆けつけてくれるサポーターの皆さんにこの勝利をささげたい」と話した。

【PR】DAZNを半額で視聴可能な学生向け「ABEMA de DAZN 学割プラン」が新登場!

 浦和は後半27分、スタメンに抜擢した来季加入内定の特別指定登録FW肥田野蓮治(桐蔭横浜大)が、MF中島翔哉のアシストから決勝ゴールを決めた。リーグ戦がラスト10試合となった9月13日の第29節ガンバ大阪戦からの8試合でわずかに1ゴール、それもセットプレーからのものだったという深刻な得点力不足により優勝争いから脱落していたが、この1点がチームに勝ち点3をもたらした。

 今季の浦和は強烈な二面性を持つチームだ。前節終了時点でリーグ戦はホームとアウェーをそれぞれ18試合消化していたが、ホームでは12勝3分3敗の勝ち点39を稼いできた。一方のアウェーでは2勝8分8敗の勝ち点14に留まる。ホームでの成績はリーグ2位だが、アウェーでの成績は16位だった。さらに、そのアウェーでの2勝はFC町田ゼルビアと国立競技場で対戦したものと、横浜FCとニッパツ三ツ沢球技場で戦ったもの。関東圏外に遠征したアウェーでは未勝利だった。

 今季リーグ戦の全試合に出場してきたMF安居海渡は岡山戦後に「分かりやすくアウェーがダメっていうのがあるんで、そこで自分たちが何をできるかっていうのは難しいところではあるんですけど」と、正体のつかめないものを探るような言葉を残した。

 スコルジャ監督は岡山戦を終え「3試合、そして2か月勝利を待ちましたので、非常に重要なものです。毎試合、アウェーゲームにも駆けつけてくれるサポーターの皆さんにこの勝利をささげたいと思います」と話した。

 また、GK西川周作も「本当にラストチャンスで勝つしかないなと思ってましたし、そういう試合で結果を残したことは、僕たちにとって大きかった。ファン・サポーターの皆さんにとっても久しぶりの明るいニュースになったんじゃないかなと思っています」と、安堵感も見せながらの言葉を残した。

 今季は前節までの8試合でわずか1ゴールだった得点力不足も目立ったが、同じくらいアウェーでの低調な成績もリーグ優勝争いから脱落していった原因になった。来季のJ1はシーズン移行のため、6月まで東西に分かれる特別形式で行われることから苦手な遠征ゲームがほぼなくなるのは浦和にとって朗報だが、克服すべき課題を残したシーズンになったのは間違いない。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング