元Jクラブ監督が85歳で死去 フリューゲルスで手腕発揮…訃報を母国報道「最も非凡な人物のひとり」

ブラジル人指導者のオタシリオ・ゴンサウベス氏が死去
元ブラジル代表アシスタントコーチで、同国の名門グレミオやインテルナシオナルなどを率いたブラジル人指導者のオタシリオ・ゴンサウベス氏が、現地時間11月19日に85歳で死去したことを海外メディア「CORREIO DO POVO」が報じている。記事によると、同氏は1980年代にブラジル南部を代表する2大クラブである「ドゥプラ・グレナル」(グレミオとインテルナシオナルの2クラブの総称)で指揮を執り、ブラジル代表チームでは1990年代初頭にアシスタントコーチを務めるなど、輝かしいキャリアを持っていた。
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オタシリオ・ゴンサウベス・ダ・シウバ・ジュニオール氏は、“シャピーニャ”の愛称で知られ、20年以上にわたり指導者として活動した。1970年代にインテルナシオナルがブラジル全国選手権で3度優勝した際にはコーチングスタッフの一員となり、1984年には同クラブでガウショ州選手権を制覇。その後、1988年にはライバルクラブであるグレミオでも優勝を達成した。「ボナミーゴ、クッカ、クリストーヴァン、ヴァウドといった選手たちを擁する『グレミオ・ショー』と呼ばれたチーム」を率いたと伝えている。
そのキャリアはパラナ州サッカー界で特に顕著であり、1992年には「パラナ・クラブ史上最強のチーム」を率い、ブラジル全国選手権セリエBで優勝を果たした。さらに、アトレチコ・ミネイロ、アトレチコ-PR、パルメイラス、コリチーバ、ポルトゥゲーザ、サンタ・クルスなど、ブラジル国内の数多くのクラブを指揮した経歴を持つ。
同氏は、そのキャリアのなかで日本サッカー界でも指導者として活躍したことにも触れられており、96年から2年間横浜フリューゲルスの監督を務め、この間に前園真聖や山口素弘、楢﨑正剛らを指導している。ブラジル国内外の多くのクラブで手腕を発揮し、その指導力は広く認められていた。海外メディアは、指導者としての功績だけでなく、その人柄についても言及している。
Radio Guaibaのコメンテーターで、ACEG(リオグランデ・ド・スル州スポーツコメンテーター協会)会長のロジェリオ・アマラル氏は、同氏について「最も非凡な人物のひとりだった」と評価している。さらに、「指導者としては有能であるだけでなく、集団をまとめ、選手たちと非常に落ち着いて接することができる人物だった」とその人間性を称賛した。
アマラル氏は、「非常に大きな損失だ」と述べ、サッカー以外の場で同氏と関わる機会があった人々にとって「魅力的で、物語やジョークを語る人物」であり、「彼の明るいイメージを心に留めておきたい」と綴っている。
オタシリオ氏はRadio Guaibaでコメンテーターとしても活動していた経歴も持つ。意見を述べる際にマイクを共有することを好み、2006年のリベルタドーレス杯とクラブワールドカップでインテルナシオナルとサンパウロ、インテルナシオナルとバルセロナの試合をエデガル・シュミット氏とともに解説したとも記されている。
(FOOTBALL ZONE編集部)





















