11月でも半袖の理由「俺はこれでいいのかな?」 途中就任で無敗継続…指揮官「少し景色が変わった」

RB大宮の宮沢監督が水戸戦を総括した
J2リーグは11月9日に第36節を各地で行い、4位のRB大宮アルディージャは首位の水戸ホーリーホックとアウェーで対戦した。敗れれば他会場の結果次第で水戸のJ1自動昇格が決まり、J2の自動昇格枠が1つなくなるという一戦で、大宮はFW杉本健勇の2ゴールで勝利。宮沢悠生監督は試合後の会見で「スタートの選手達だけでなく、途中から出た選手も、全員が100%のプレーを出し切ってくれた」と選手への感謝を口にした。
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どちらも決定機を決めきれないなか、宮沢監督は後半18分に杉本とMF谷内田哲平の2選手を送り出した。昨季のJ3リーグMVPにも選出された杉本だが、現在は第25節のジェフユナイテッド千葉戦(0-1)からスーパーサブのような役割を与えられている。この試合ではCKからヘディングと右足のボレーで2つのゴールを決めて決定力の違いを見せた。
杉本と谷内田の2人の起用がこれまでよりも早かったと指摘された宮沢監督は、「この2人はスタートで出てもおかしくないパフォーマンスをずっと残しながら、今の自分たちの役割を理解してくれて、ベンチでずっと待ってくれている。それがビシビシ伝わってきたので、もしかしたら早くなったのかもしれません」と言い、「でも、スタートから出てもおかしくない2人なので、何も迷うことなく代えることができました」と、試合を決めた選手交代について語った。
残り2節まで総力戦で3位まで来た大宮は、次節で同じく昇格を争う徳島と対戦する。「監督に就任した時から言い続けているのは、一戦一戦すべてがファイナルだということ。一つひとつすべてがファイナル。一戦一戦が大事というのがモチベーションを上げることより大事」と話す宮沢監督は、残り2節に向けても「まだ他会場の結果もわかっていませんし、次の相手が徳島だというのもさっき知った」と言い「自分たちがやるのは一戦一戦。素晴らしい水戸を相手に勝ち点3が取れて、少し景色が変わっていると思いますが、まったくやることは変えずに自分たちが今日できなかったことをオフ明けに修正して、次の徳島戦、ホームで自分たちのやるべきことをまたやる。それ以外、考えていません」と、プレーオフ圏外だった監督就任直後からやってきたことを変えないと語った、
選手交代とチームのやるべきことに迷いのない指揮官だが、寒さが厳しくなってくるこれからの季節の服装については、やや迷いがあるようだ。というのも、「基本的に寒がりではないので、今日もピッチに出てまず『暖かいな』と思った」と宮沢監督は言うが、この試合も最後まで半袖で指揮を執っていた。だが、雨も降っていたこともあり気温は試合が進むにつれてかなり下がっていた。
この半袖姿になったのは、第34節のモンテディオ山形戦(2-2)の後半から。ここまで就任して5勝1分と無敗の監督は「山形戦の前半は、暖かい服を着ていたんです。その時に『サポーターが雨に打たれているのに、俺はこれでいいのかな?』と思っちゃって、それで脱いだんです。それ以来、着られなくなっているのも事実です」と、半袖姿を続けている理由を明かした。
他のクラブ同様に、大宮にとってもJ1昇格は悲願となる。選手たちだけでなく、サポーターとも共闘する姿勢を示す指揮官は、2017年から離れたJ1リーグにクラブを戻すために残りの2試合も迷いなく戦い続ける。
(河合 拓 / Taku Kawai)





















