“フィジカルモンスター”集団は「空中戦を望んでいる」 欧州の古豪撃破へ…必要な「細部の修正」

なでしこジャパンのニルス・ニールセン監督【写真:Italy Photo Press/アフロ】
なでしこジャパンのニルス・ニールセン監督【写真:Italy Photo Press/アフロ】

イタリア戦はシュート19本もわずか1得点 「決定力不足」で勝利を逃す

 なでしこジャパン(日本女子代表)は、イタリア女子代表との強化試合を1-1の引き分けで終え、続く10月29日のノルウェー女子代表戦に向け調整を進めている。指揮官のニルス・ニールセン監督と「AFCアウォーズ2025」でAFC女子年間最優秀選手に輝いたDF高橋はながイタリア戦の課題と次戦の相手であるノルウェーへの警戒感を語った。

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 ニールセン監督はイタリア戦を総括し、勝利を逃した最大の原因を「決定力不足」だと指摘した。なでしこジャパンは後半早々に先制点を献上したものの、後半19分にMF長谷川唯のループシュートで同点に追いついた。しかし、試合を振り返ってみれば、なでしこは19本ものシュートを放っておきながら、わずか1得点にとどまった。指揮官はあえて苦言を呈する。

「チーム力では日本の方が上だったと思いますが、チャンスで得点を決められないと、勝つようなゲームはできない。追いかける状況だったこともあり、そこがゲームを難しくした要因だと感じた」

 守備に関しては「ボックス内はある程度うまく守れていた」としつつも、「細かい点で言えば、集中力が欠けて失点を許してしまった。100%の集中力と細部の修正が必要」とディフェンス面の再確認をしていることを明かした。

 なでしこジャパンの肝である“積極的なプレッシング”についても、「序盤は最終ラインが躊躇し、全体が間延びしたことが原因で上手く機能しなかったが、その問題を修正した後は、長い間いいプレスをかけられた」とゲーム中に改善できた手応えも口にする。

 悔しいドローゲームから中3日で迎える次戦の相手は、古豪ノルウェー女子代表。多くの選手が170センチ以上の長身かつパワフルな“フィジカルモンスター” が揃う。ニールセン監督は、イタリアとは異なるタイプの強敵に強い警戒心を示した。

「前線にはワールドクラスの選手もいて個人技も強い。フィジカルが非常に強く背の高い選手が多くいる。ノルウェーは恐らく空中戦を望んでいると思いますが、地上戦の戦いができれば日本のペースになります。しっかりと集中して、相手にプレッシャーをかけて自分たちで主導権を握れるように戦いたい」

 守備の要である高橋は、「背が高く力強い選手に対して、DF陣はどれだけ戦えるのか、自分のところでいかに負けないかが勝負になると思います」と力強く言う。イタリア戦は右SBでの出場だったが、次戦はCBの起用が予想される。さらに、ピンチを未然に防ぐことこそが勝機につながると説く。

「勝利をするために、前線からのアグレッシブな守備でボールを保持して、ゴールまで迫れるシーンをもっと増やしていきたいです」と、前を向いた。イタリア戦でも彼女からMF宮澤ひなたへのパスが起点となり、長谷川のゴールを生んだことからも自信をのぞかせる。

 注目の一戦は日本時間の午前2時からと、深夜のキックオフとなる。どれだけ積極的に闘い、決定機を逃さず決められるか。体格差があっても、勝ち切るなでしこの勇姿を見るために眠れぬ夜がやってくる。

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(FOOTBALL ZONE編集部)



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