鹿島はアウェーで京都と対戦し1-1のドロー

　首位を走る鹿島アントラーズは10月25日、J1リーグ第35節で京都サンガF.C.と対戦し1-1で終わった。3戦未勝利となったが、ラストワンプレーでゴール決めたチームのエースFW鈴木優磨は試合後の取材対応で「クロスから入っていくという明確な指示が出ていた」と言及している。

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　足を攣り引きずりながらも感情を爆発させた。京都のホームに乗り込んだ鹿島は序盤、FWチャヴリッチと鈴木を中心にチャンスを作るもゴールまでは奪えず。徐々に京都に押し込まれると同36分、ロングボールの流れから鈴木と競ったFW長沢駿に収められ、最後はパスを受けたMFマルコ・トゥーリオに蹴り込まれて先制点を奪われた。

　後半に入り頭からMF知念慶を投入。さらにMF松村優太、FW田川亨介、MF荒木遼太郎、FW徳田誉と次々に攻撃的な選手を入れた。それでも京都のゴールを脅かせず、アディショナルタイムに突入。敗戦濃厚かと思われたが同アディショナルタイム6分、ロングボールのセカンドボールを回収し、右サイドの松村へつなぎ左足でクロス。一山越えたボールに対して鈴木が相手のマークの前に出て、倒れ込みながら右足で合わせ流し込んだ。

　鈴木は雄叫びを挙げ感情を爆発。右足は攣っており、引きずりながらも何度も拳を掲げて喜びを露わにした。ゴールシーンについて「左サイドに配置されていて、クロスから入っていくという明確な指示が出ていたので、そこは最近あまり出せていないですけど自分の強みでもある。久しぶりに出たかなと思います」と、振り返った。

　前半の途中から京都にボールを握られる展開となっていたが「相手に付き合ってしまった」とプレスに苦しみ、ロングボールを蹴らされていた。さらにセカンドボールもなかなか回収できず、後半頭にはボール奪取が得意な知念が投入されていた。

「ディフェンスラインは多分凄いプレッシャーを感じたと思いますが、中盤を超えて敵陣あたりになるとスカスカだったので、もうちょっと入れ込んでほしいなと。ちょっと動かしてほしいなと思いました。後ろの選手が前へと選択しちゃうので、結構入れさせられていたというか、自分たちで狙いを持って（ロングボールを）入れたい。入れさせられてる場面が多くて、『いや、そこは蹴る必要ないんだけどな』って思ってました」

　それでも「後半はだいぶ本当に勇気も見えました」とチーム全体を称賛した。鹿島は3戦連続ドローで優勝に向けて足踏みする形となったが、貴重な勝ち点1を積み上げ、2位の柏レイソルと勝ち点1差で首位をキープした。

　自力優勝の可能性が残り、「勝ち続けないと多分優勝できないと思うので残りの3つは。今日はなんとかつなぎましたけど、もう自分たち次第だと思う。また今日出た課題をチームで共有して1回体休めてまたやっていきたいと思います」と、締めくくった。

　鹿島は次節ホームで横浜FCと対戦し、東京ヴェルディ、横浜F・マリノス戦と下位に沈むチームとの対戦を控える。ゴール数を2桁の10得点に乗せたエースFWはチームを優勝へと導くことができるのか、最後まで目が離せない。