痛恨のPK失敗→号泣の18歳「背負いきれなかった」 監督から指名も…V“足踏み”「器が足りなかった」

後半アディショナルタイムのPKを鹿島FW徳田誉はストップされた
18歳にとって試練の一戦となった。鹿島アントラーズFW徳田誉は10月5日、J1リーグ第33節ガンバ大阪戦(0-0)で終盤に獲得したPKを失敗。優勝を大きく引き寄せる勝ち点3をもたらせず、試合後に号泣した。相手GK一森純にコースを読まれ、ストップされてしまい「自分の弱さが出た」と言葉を振り絞った。スコアレスドローに終わり、V争いで“足踏み”。将来、鹿島を背負うストライカーにとって忘れられない1日になった。
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目の前が見えなくなった。涙で溢れ、ユニフォームで顔を覆った。チームメイトから肩を掴まれ、次々と声をかけられた。「まだある!」「お前だけのせいじゃない!」。それでも、顔を上げることはできなかった。
「自信が足りなかった。背負いきれなかったのかなと。メンタル的なところで負けてしまったかなと思います。決めてやろうと思いましたけど、気持ちが足りなかった」
0-0の後半アディショナルタイム。ACL2の敵地戦から中2日で臨んでいたG大阪の隙を突いて鹿島が波状攻撃を仕掛けた。相手のハンドを誘ってPKを獲得。鬼木達監督からの指名を受けてキッカーを務めたのは途中出場の18歳、徳田だった。ボールを置いて、一息つく。だが、覚悟を決めてゴール左へ蹴り込んだシュートは無情にも相手GK一森純にコースを読まれ、止められてしまった。
そのまま試合は終了。2位京都サンガF.C.、3位柏レイソル、4位ヴィッセル神戸が勝ち点60で並ぶなかで勝利できれば、同67に乗せて優勝に近づいたが、手痛いドローとなった。拍手で迎えるスタンド。誰も徳田を責めなかったが、唯一自らだけは責め続けた。
「明らかに勝ち点2を失ったところはある。その分、取り返さなきゃいけないですし、チームがここまで積み上げてきたものに対して自分が貢献できなかったというところがすごく悔しい。こういうゲームを勝って優勝してきたところを小さい頃、何度も見てきたので、まだ自分にはそういう器が足りていなかった」
3月のU-20日本代表のスペイン遠征中に右足関節内果を骨折。6か月のリハビリを経て、前節の名古屋グランパス戦(4-0)で復帰し、わずか6分間の出場時間で2ゴールを奪っていた。それだけに悔しさが募った。
それでも、まだ5試合ある。次節は神戸との直接対決で、次々節は京都との対戦。「迷惑をかけたので取り返すという気持ちで臨みたい」と決意を新たにした。この経験は苦く、立ちはだかるかもしれない。それでもこれからの将来を担う大きな大きなストライカー。必ず乗り越え、次こそ勝利に導くはずだ。



















