「勝ち点ください!!!」が呼んだ奇跡 Peel the Apple、横浜FMの“勝利の女神”に…芽生えた次なる夢

日産スタジアムに響き渡った「心音!」の声
7人組アイドルグループ・Peel the Apple(通称ぴるあぽ)は、9月20日に日産スタジアムで行われたJ1リーグ第30節の横浜F・マリノス対アビスパ福岡戦に来場。トリコロールランドステージでのライブのほか、ハーフタイムには恒例イベントのトリコローリングレースに出演した。F・マリノスは2-0で4試合ぶりの白星を手にし、見事に“勝利の女神”となった彼女たちを直撃した。(取材・文=小田智史)
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始まりは、神奈川県出身でF・マリノスのサポーターであるメンバーの佐野心音が「勝ち点ください!!!」とSNSで“懇願投稿”をしたことだった。ネットニュースとなり、ユニフォーム姿でスタジアム観戦する姿も取り上げられ、「F・マリノスさんに関わるお仕事ができたら、きっと勝率を上げられます」と高らかに宣言。すると8月13日、9月20日の第30節福岡戦の来場が発表された。
試合前のトリコロールランドステージでのライブでは、佐野が「今日はF・マリノスを勝利に導けるように、全員で盛り上がっていくぞー!」と煽ってグループ初の表題曲『リンゴの皮をむくな! 〜Don’t Peel the Apple〜』でスタート。『灼熱Glitter』『ブンブンブブブンサマーチューン』『マキシワンピは夏の色』、さらに最新曲の『まだ君を好きでもいいですか?』、ライブ人気楽曲の『Va!Vamos!』と計6曲を披露する熱気にあふれた30分を届けた。
ハーフタイムには、約80mの距離を大玉を転がしながら走るファン・サポーター参加型イベントのトリコローリングレースに出演。往路は春海りおと伊織ふう香、復路は佐野と佐藤涼風が担い、チアリーディングチームに次ぐ2位でフィニッシュした。
――試合は前半21分にディーン・デイビッド選手、前半42分に角田涼太朗選手がゴールを挙げ、F・マリノスが2-0で勝利。佐野さんが最も欲しかった勝ち点3を手にしました。
全員「(拍手)」
佐野「福岡戦は(J1)残留に向けて絶対に落とせない試合だと思っていました。少しでも力になれたのかなと思うとすごく嬉しいです」
――ライブとトリコローリングレースに出演した感想を教えてください。
佐野「ライブは、ぴるあぽのファンの方、F・マリノスのサポーターの方、本当にたくさんの方が見てくださって、空間がすごく温かくて、本当にうれしかったです。ステージから見える日産スタジアムは感慨深いものがあって、何度もかみ締めました。トリコローリングレースは……、普段客席から見ているピッチに自分が立っているのが、本当に信じられなくて。しかも、『F・マリノスのサポーターを公言している佐野心音率いるPeel the Apple!!』みたいに紹介していただいて、『佐野心音って言った?』と思って。やばかったですね(笑)」
浅原凜「スタジアムDJの方も、『心音! 心音! 頑張れ』って言ってたよ」
佐野「日産スタジアムに自分の名前が響き渡る日が来るとは、夢みたいです」
――トリコローリングレースの大玉転がしは春海さん、伊織さん、佐野さん、佐藤さんが参加。浅原さん、山崎さん、広島さんは応援組でした。
山崎玲奈「全力で応援したよね」
佐野「世那は推しメンができたんだよね?」
広島世那「そう! 崎陽軒の(公式キャラクターの)ひょうちゃん!」
山崎「可愛かった! 一目惚れしたんだよね」
広島「恋しちゃった(笑)」

佐野の応援する姿を参考に一丸となる
――ぴるあぽと言えば、野外イベントで雨が降る確率が高く、その要因は浅原さんと広島さんの“雨女ぶり”だとのイジりが定着しています。ライブ中の天気は際どかったですね。
佐野「途中、結構降ってきて(苦笑)」
広島「でも、結構耐えてたと思うよ」
山崎「頑張った方だよね」
佐野「ギリアウト……かな(笑)」
山崎「アウトかぁ」
浅原「まあ、勝ったから全て良しってことで!」
佐野「いやいやいや!」
山崎「(トリコローリング)レースの時は降ってなかったからね。良かった、良かった!」
佐野「たしかに。まあ、今回は許しましょう(笑)」

――日頃からスタジアムに足を運んでいる佐野さんと観戦してみての感想は?
春海「ねち(佐野の愛称)と隣だったんですけど、歌ったり、手拍子したり、ペンライトを振ったり、慣れているというか応援が身体に染みついている感じで、それに感動して私も一緒に応援しました」
山崎「ねちが引っ張ってくれて、みんなで盛り上がれたね」
佐野「良かった、嬉しい!」
佐藤「私も以前友人と日産スタジアムにサッカーの試合を観に来たことがあるんですけど、その時はどうやって応援していいか分からなかったんです。でも、今日はねちちゃんの真横ですごい熱気を身近に感じることができました。みんなで一緒に観れて良かったです」
伊織「楽しかった~。サッカー(観戦)始めたい!」
佐野「嬉しすぎる!」
山崎「ねちにまた連れてきてもらわないと」
佐野「また絶対来ようね!」
――改めて感じたF・マリノスの魅力はありますか?
佐野「実は(トリコローリングレースの準備で)前半ほとんど試合を(オンタイムで)観れていなくて……」
浅原「ゴールが決まった時の歓声は移動中に聞こえたんだよね」
佐野「DAZNで見ていたんですけど、タイムラグがあって、『何が起こったの?』って。(笑)。でも、新加入のディーン・デイビッド選手が今季2点目のゴールを決めて期待に応えてくれたのが嬉しかったのと、シーズン途中に復帰した角田(涼太朗)選手が怪我から戦列に戻ってきて、(2試合目で)得点を挙げてくれて、ニヤニヤが止まらなかったです。まだ全部をちゃんと見れていないので、早く試合を見返したいですね」

強まった横浜FMを盛り上げたい思い
――念願のF・マリノス関連の仕事で、見事に“勝利の女神”になりました。今後に向けての意気込みを聞かせてください。
佐野「私たちが応援して絶対に勝たせたいと思って来たので、実際に勝つことができて嬉しかったです。F・マリノスのサポーターの方々も私のことを知ってくださっているのかなと感じたので、私自身が応援するのはもちろん、Peel the AppleでもっとF・マリノスを応援して、盛り上げていきたいという気持ちがさらに強くなりました」
山崎「F・マリノスに携わる皆さん、うちの佐野心音をよろしくお願いします!」
佐野「あなた親? なんか親出てきたんですけど(笑)」
伊織「でも、ねちちゃん本当に嬉しそうだった」
浅原「私も嬉しかったもん」
佐野「人生の中で、一番と言ってもいいくらいの晴れ舞台だったかもしれない。まさか自分が日産スタジアムにPeel the Appleとして来れるなんて。今も夢心地だもん(笑)。本当に楽しくて幸せでした」
浅原「いつか日産スタジアムの中でもライブしたいね!」
佐野「選手の皆さんが入場するところを歩かせていただいたんですけど、F・マリノスのスタッフさんが『いつかピッチでライブしたいんですよね?』と声をかけてくださって。『はい! したいです!』と思わず言っちゃいました(笑)。いつかは日産スタジアムのピッチでライブがしたいです!」
□Peel the Apple(ピール・ジ・アップル)26時のマスカレイド新メンバーオーディションのファイナリストに選ばれた8人で2020年7月に結成。ユニット名は「りんごの皮」という意味で、全員にちゃんと「価値がある」輝ける場所があるというメッセージを込めて命名された。メンバーは浅原凜、佐野心音、山崎玲奈、春海りお、広島世那、伊織ふう香、佐藤涼風。



















