驚異の6戦連発MFを「どうやって止めよう」 代表OBが指摘…得点量産の訳「相手は難しそう」

【専門家の目|高萩洋次郎】伊藤達哉は公式戦6試合連続ゴールをマーク
川崎フロンターレは9月13日に行われたJ1リーグ第29節で横浜F・マリノスと対戦し3-0の快勝を収めた。この試合で川崎FW伊藤達哉は公式戦6試合連続ゴールとなる先制弾を奪ったが、元日本代表MF高萩洋次郎氏が「守りづらいなっていう印象の選手ですね」と言及している。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
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伊藤は8月16日のリーグ第26節アルビレックス新潟戦で1ゴール、そこから名古屋グランパス戦2ゴール、FC町田ゼルビアで1ゴールを挙げており、さらにルヴァンカップ準々決勝浦和レッズ戦の第1戦、第2戦とどちらもゴールを決め、公式戦5試合連続ゴールの状態で横浜F・マリノス戦に臨んだ。
そして開始4分、DFファンウェルメスケルケン際のインターセプトからいい形でボールを受けた伊藤がエリア内右側でボールを受けると積極的に仕掛ける。右足のキックフェイントでDFをかわして中央へ入り込むと、左足を振り抜きポストをかすめながらネットを揺らした。
これで公式戦6試合連続ゴールとなり高萩氏は「すごいですね」と感嘆。「もう駆け引きで勝ってるなって感じがして、クロス上げるっていう目線からキックフェイントなんでディフェンスは足を出さざるを得ないっていう。ジャンプまではしてないですけど、足出さないと間を通されたらピンチになるっていうのが分かっていると思うんでそれも含めて駆け引きで切り返してシュートっていう。とんでもないですね」と一連のプレーの凄さを解説した。
さらに「伊藤選手は両足蹴れるんですね。その質が6試合連続得点できてる要因の1つというか、中距離からでもしっかり枠捉えてゴール決めてるので、その自信もあるんでしょうし、両足に自信持ってる。右足で切り返して左足で打てるし、今度は左足もあるなって警戒されてまた左足のキックフェイントとかも効いてくるでしょうし。ここまで点取れて警戒されると両方あるので、なかなかDFは飛び込みづらかったり足出しづらかったり、守る相手は難しそうだなっていう印象ですね」と、脅威となっている要因について触れた。
「ドリブルもできる選手なので飛び込めないっていうDFの心理と、飛び込まないとシュート打たれちゃうっていうところと、両方多分スカウティングでもそういう情報入ってきてて、相手からするとじゃあどうやって止めようかなっていうところになる。しかもFWっていうよりはちょっと1.5列、2列目みたいなところからボールを受けるのである程度時間があるところでボールも受けれて、なおかつミドルもあるってなるとなかなかDFからすると守りづらいなっていう印象の選手ですね」
欧州からJリーグに初挑戦と逆輸入名ながら驚異的な数字を残している伊藤。今季どこまで数字を積み上げるのか注目だ。

高萩洋次郎
高萩洋次郎(たかはぎ・ようじろう)/1986年8月2日生まれ、福島・いわき市出身。高校から広島ユースに入団。2003年4月のJ2湘南戦で、当時のJリーグ最年少記録となる16歳8か月3日で出場を果たした。同11月に17歳でプロ契約。2010年にナビスコ杯(現ルヴァン杯)でニューヒーロー賞を受賞。12年にはリーグ最多13アシストを記録し、広島の初優勝に貢献。ベストイレブンにも選ばれた。14年シーズン限りで広島退団後はウェスタン・シドニー・ワンダラーズ、FCソウルを経て、17年にFC東京に加入し、中心選手として活躍。その後は栃木SC、アルビレックス新潟シンガポールでプレーし、2025年1月に現役引退。日本代表では3試合に出場。




















