主将以外が「話をできないわけではない」 選手から疑問も…JFA審判委が新ルール説明

キャプテンオンリーについて佐藤隆治氏「目的はカードを出すことではない」
日本サッカー協会(JFA)は8月27日にレフェリーブリーフィングを実施。GKの8秒ルールやキャプテンオンリーなど、新ルールが導入されて数試合の段階での現状が話された。佐藤隆治JFA審判マネジャーは、GK8秒ルールについて「今のところ大きな問題はない」と話す。また、キャプテンオンリーについては「審判員が試合前に選手から質問を受けることもあった」と明かした。
【PR】DAZNを半額で視聴可能な学生向け「ABEMA de DAZN 学割プラン」が新登場!
8月の公式戦からGKが手でボールを保持してから8秒以内にボールをリリースしなればならず、それを超えた場合は相手チームにコーナーキックが与えられるという改正後のルールが導入されている。特に導入直後には「主審と第4の審判員の間で、どのようなアクションにすれば5秒以降のアクションが見やすいか」という意見交換が試合中にもあったという。
「今のところ大きな問題はない」としているなかでも、直前のプレーでゴールラインを割ったかどうかの際どさやカウンターに備えてポジションを取る必要があった場合に5秒以降のカウントが実施されていない場合があったという。実際にGKのボール保持が8秒を超えていた場合はないとしつつ「今までならGKを見ずにカウンターに備える場面や、副審のアクションを確認していたところ、GKも見なければいけない難しさがある。慣れは必要」と、導入直後の段階について話した。
また、キャプテンオンリーについて「審判員が、キャプテンオンリーについて試合前に選手から質問を受けることもあった」と、ルールが浸透しきっていない面があったと話す。改めて「キャプテン以外が話をできないわけではない。ファウルをした当該選手などとコミュニケーションを取ることもある」と、佐藤マネジャーは話す。
そのうえで「レフェリーを取り囲んでしまうような大きな疑義が出たとき、今までもキャプテンを使って説明をすることもあったが、今回それがキャプテンオンリーという言葉で明確になっただけ。例えば、笛を吹くか、キャプテンを呼ぶか、主審が何らかのアクションをしたときは、レフェリーはもちろんキャプテンが他の選手を離すようなことをしなければいけない。そのうえで、執拗さやアグレッシブさがあるようならカードでコントロールをすべき。ルールの目的はカードを出すことではない」と、その手順や運用の仕方について説明していた。
また、前日のJリーグ理事会で野々村芳和チェアマンが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入とオンフィールドレビューを実施した後に判定の説明を審判員が行うことについて言及したが、扇谷健司JFA審判委員長は「今後の検討だと思っている。何か具体的に物事が進んでいるわけではない。ハード面もそうだし、レフェリーサイドで言えばトレーニングも必要。お互いに話し合っていくということで実施時期など具体的なことが決まっているわけではない」と、現状について話していた。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)













