分析された浦和「ほぼフルで見てる」 走らされスカスカ…交代の傾向「ほぼ代えない」

古巣対戦となった柏の小泉佳穂【写真:徳原隆元】
古巣対戦となった柏の小泉佳穂【写真:徳原隆元】

柏の小泉佳穂、後半は「もうスッカスカになってるなっていう感覚もあった」

 柏レイソルは8月22日のJ1上位対決、浦和レッズとの一戦に4-2で勝利した。スタメン出場した古巣対決のMF小泉佳穂は、「どれだけジャブを入れられるかがたぶん、きょうはカギだなと思っていた」と話した。

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 ここ数試合を欠場していた小泉だが、昨季まで4シーズン所属した古巣との一戦に「ギリギリ間に合わせたぐらいの感覚」で復帰した。そのゲームは前半5分にセットプレーから失点し、前半43分にはカウンターから2点目を奪われた。特にこの2点目について「カウンターを食らってる場面も多いのがやっぱり気になっているので、要修正というか、分かりやすい修正ポイント」と話す。一方で、別の軸で試合を見ると柏は浦和に対して体力的な厳しさを突き付けていくような前半戦を戦っていた。

 両ワイドが幅を取る柏に対して浦和はサイドハーフやダブルボランチがケアをして最終ラインを出入りするようなプレーを増やした。小泉もシャドーの位置から前後してパスを出し入れしながら、探るようなプレーを繰り返して浦和を自陣に封じ込めていた。2023年と昨季後半にも浦和を率いていたマチェイ・スコルジャ監督の下で中心選手としてプレーしてきた小泉は「浦和の試合、たぶんほぼフルで見てるんですけど」と切り出し、その采配の傾向も含めてこのゲームへの攻略ポイントが頭にあったことを明かした。

「(浦和の)交代の傾向で、ダブルボランチとセンターバックはほぼ代えない。なんならサイドバックもあんまり代えないので、そこにどれだけジャブを入れられるかがたぶん、きょうはカギだなと思っていて、そこまでいけていたのがたぶん良かった。例えば相手サイドバックの裏を取ったら、基本的にはボランチがカバーしてくるとか、そういう傾向も分かっていて、その局面を何回作れるかがけっこう、後半に向けては大事なキーポイントだなとは思っていた。

 走行距離もだし、やっぱり精神的な。後追いをさせるっていうところで疲労感みたいなのも違うし、あと、やっぱり走らせたら攻撃のクオリティを落とせるのが、大きいなとは思ってたんです。別にこれは自分のなかで思っていただけで、チームには言ってないですけど、チームが勝手にそういう道を選んでくれたので良かったなと思います」

 実際に後半が始まってあまり時間が経たないうちに「相手を走らせていて、もうスッカスカになってるなっていう感覚もあった」と話し、「そういう状態にすることが自分の仕事の大きな1つだと思っていた」と、2失点目につながったカウンターや前半に自身が数回あったミドルシュートの場面に「課題が残る」と話したものの、一定の満足感は示した。そして、後半18分にバトンを渡すように小泉と交代でピッチに入ったFW細谷真大が同点ゴールを奪うなど、最終的にチームは後半の4得点で逆転勝利を収めた。

 FC琉球から浦和に移籍した2021年から2シーズン、小泉は今季から柏を率いるリカルド・ロドリゲス監督の下で成長を見せて中心選手として活躍した。2人が再タッグを組んだ今季の柏は浦和にリーグ戦のシーズンダブルを決め、充実の結果になった。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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