プロ1年目で11G目「それが得点多い理由」 J1で衝撃弾…代表OBが脱帽「簡単ではない」

【専門家の目|高萩洋次郎】中村草太が決めた股抜き弾が話題
サンフレッチェ広島は8月16日、J1リーグ第26節でガンバ大阪と対戦し1-0の勝利を収めた。この試合の決勝弾を決めた広島FW中村草太のゴールについて、元日本代表MF高萩洋次郎氏は「これは広島らしい」と称賛している。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
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広島は前半19分、DF塩谷司がボールを持ち最終ラインから1本のロングボールを供給。これに抜け出した中村が完璧なトラップから最後は相手GKの股を抜く冷静を見せてネットを揺らした。
「これは広島らしいというか、1トップ2シャドーの動き出しの連携、コンビネーションが出て、前田(直輝)選手が最初裏抜ける動きをしたところから始まった。そのあと降りてガンバの左SBの選手(黒川圭介)は食いつかざるを得なくてそこで段差ができた。次にジャーメイン(良)選手が狙いに行って中谷(進之介)選手はそれに付いて行かないといけない状態で完全にギャップ、段差ができた。ここでさらに2列目から中村選手が飛び出したので、ガンバ右側のセンターバック(三浦弦太)はそっちに気を取られて、中村選手の方に向けない状態で駆け引きされてた。だから中村選手に気づかなかったと思うんですよね。なのでオフサイドもないし、3人が連動してるんで最後の飛び出しにディフェンスが反応できなったというところですね」
このシンプルに見えるプレーでも前田、ジャーメイン、中村の前線3人のコンビネーションが光ったと高萩氏は感嘆。
「動き的には塩谷選手のバスも素晴らしいですけど、あとトラップですよね。よく足元に収まったなって感じです。どこまでこのトラップをイメージしてたか分からないですけど、この体勢でバランスを崩さないでというのは難しいし簡単ではない。僕がこの選手凄いと思うのはシュートの時にとにかく冷静。あのトラップしたら『来た!』って思ってちょっと慌ててシュート打っちゃたり、力入っちゃったりする。だけどこの場面、アウトサイドでGKの股を抜いてるっていう最後まで冷静っていうところが、得点が多い理由かなと。股を狙えば通るんじゃないかと考えがいくのが冷静。もうそれが得点が多い理由につながっている気がします」と、今季ここまで大卒ルーキーながらも公式戦11ゴールをマークしている22歳を絶賛している。今季どこまで数字を伸ばすのか注目だ。

高萩洋次郎
高萩洋次郎(たかはぎ・ようじろう)/1986年8月2日生まれ、福島・いわき市出身。高校から広島ユースに入団。2003年4月のJ2湘南戦で、当時のJリーグ最年少記録となる16歳8か月3日で出場を果たした。同11月に17歳でプロ契約。2010年にナビスコ杯(現ルヴァン杯)でニューヒーロー賞を受賞。12年にはリーグ最多13アシストを記録し、広島の初優勝に貢献。ベストイレブンにも選ばれた。14年シーズン限りで広島退団後はウェスタン・シドニー・ワンダラーズ、FCソウルを経て、17年にFC東京に加入し、中心選手として活躍。その後は栃木SC、アルビレックス新潟シンガポールでプレーし、2025年1月に現役引退。日本代表では3試合に出場。




















