鈴木優磨がベタ惚れ、首位浮上を決めた「そこしかない」…「必ず目が合う」ベストパートナー

鹿島アントラーズ鈴木優磨が決勝ゴールをアシスト【写真:徳原隆元】
鹿島アントラーズ鈴木優磨が決勝ゴールをアシスト【写真:徳原隆元】

鈴木優磨が田川亨介の決勝ゴールをアシスト

 万能アタッカーが本領を発揮したゴールだった。鹿島アントラーズは8月10日のJ1リーグ第25節のFC東京戦に1-0で勝利した。後半36分、右サイドに流れていたFW鈴木優磨は、途中出場していたFW田川亨介にラストパスを送って決勝ゴールをアシストした。ゴールを挙げるだけではなく、アシストもゲームメークもできると評される鈴木が真価を発揮した試合だった。

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 この日の鹿島は常にFC東京を圧倒できたわけではなかった。それでも相手の攻撃をしっかり抑えて、要所でゴールを決めて勝ち切った。こうした試合に勝ちきることが優勝できるか、できないかを分けることになるという指摘に鈴木は、「おっしゃる通り、間違いないと思います。初めは相手を圧倒して、3-0、4-0で勝ちたいというのはありますが、こういう泥臭い試合がシーズンにはある。こういう試合を最近は勝ちにもっていけなかったけれど、何とか勝ちに持っていけたのは、チームとしても良い傾向にあるかなと思います」と、厳しい試合を勝ち切れたことの意義について話した。

 アシストした場面については、ゴールを挙げた田川を称賛した。「(田川)亨介は、俺にとって素晴らしい。俺にとってベストパートナー。彼と試合に一緒に出ていると目が合うんですよ、必ず。あのシーンもお互いに目が合って、僕もそこにしかというベストなところに通せましたし、彼もベストなところに決めてくれた。彼と出ると、本当に僕自身もすごく生きるし、彼も『出てくる』という感覚はあると思う。やっぱりやりやすい存在です」と、途中出場から好連携を見せた田川とのコンビネーションについて語った。

 このコンビが光ったからこそ、気になるシーンもあった。現在、リーグ得点王と結果を出しているFWレオ・セアラとの連携だ。後半23分のカウンターのシーン、ゴール前で数的優位をつくっていた鹿島だったが、レオ・セアラはシュートを選択してGKに阻まれた。ゴール前にフリーで走りこんでいた鈴木は悔しさを露わにした。レオ・セアラからパスが出てさえいれば、確実にゴールネットが揺れていただろう場面だった。

 ゴールまでの距離やポジションなど、細かな状況は違うが、鈴木が田川とアイコンタクトを交わしラストパスを出したように、レオ・セアラから鈴木へのパスが増えていけば、鹿島の攻撃はより脅威となるだろう。レオ・セアラがシュートを打った場面について鈴木は、「彼自身も、なかなかシュートに行けていなかったのでフラストレーションが溜まっていたので、彼の決断は尊重できます」と理解を示したが、同時に改善できるポイントとも認識していた。

 どう改善していきたいかを聞くと、鈴木は「落ち着いた時に話さないとダメなんで。彼自身も得点王を取りたいという強い意志がある。それはチームとしても良さでポジティブなこと。もちろん僕も負けていられないですけど、彼自身も点を取ってくれていますし、そこに対して僕もリスペクトしていますから、試合が終わってゆっくりしたタイミングで『こういうタイミングで一回、顔を上げて中を見てほしい』というのは、彼の意見も聞きながらすり合わせていく必要はあるかなと思います」と語った。

 こうした試合でしっかりと強さを示して勝ち点3を重ねつつ、新たな課題を見付けてそれに取り組んでいく。首位に返り咲いた鹿島は、その地位を盤石にするためにより強度を高めていく。

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