バルサ監督、来日は「大きなサプライズだった」 二転三転…現場の心境を告白

プレシーズン初戦を日本で行い、3-1の勝利
スペイン1部FCバルセロナは7月27日、ノエビアスタジアム神戸で行われたヴィッセル神戸30周年チャリティーマッチで3-1の勝利を収めた。日本時間の24日未明にはクラブから来日中止が発表されていたものの、翌25日には一転して開催が正式発表。騒動にバルセロナのハンジ・フリック監督は「確かに大きなサプライズだった」と心境を明かした。
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プレシーズン初戦、王者の力を見せつけた。フリック監督は背番号10のエースFWラミン・ヤマルらを先発メンバーに送り込み、後半からは新加入のFWマーカス・ラッシュフォードらを投入。主力には45分間のプレー時間を与え、2万7412人を熱狂させた。
試合は前半33分にバルサが均衡を破った。コーナーキック(CK)からゴール前の混戦で最後はDFエリック・ガルシアが押し込み先制点をマーク。神戸のFW宮代大聖に1点を返されるも、後半からは全員交代させ、デビューのラッシュフォードやFWロベルト・レバンドフスキらがピッチに立つ中、同32分にレバンドフスキのパスを19歳FWルーニー・バルジがコントロールして決め切り勝ち越しに成功した。さらに同42分には17歳MFペドロ・フェルナンデスが精巧なミドルシュートを放ってネットを揺らし、フリック監督も笑顔を見せ、勝利を決定づけた。
二転三転して開催が決まった一戦。フリック監督はドタバタ劇を振り返った。
「確かにサプライズでした。もう日本に行かないという風に聞いてましたが、コーチングスタッフと夕食を取っていた時に急展開で来日するということになって準備しました。2日間ちょっと練習はできなかったこともあったんですが、来日してからしっかり練習もしましたので、今日の試合に迎えることができたと思います。本当にいろんな方に協力していただいて、この試合が実現したっていうことは非常に良かったし、チームとしては、最初の45分間は非常に質が高かった。厳しい暑いところはあったと思いますが後半は得点も入りましたし、素晴らしい自分たちのいい試合ができたと思います。自分たち現場としては試合に臨むことを着実に進めて準備してきました」
バルサは日本時間の24日に「日曜日に予定されていたヴィッセル神戸との日本での試合は、主催者側の重大な契約違反により中止」と発表。今回の親善試合の主管であるヤスダグループに重大な契約違反があったとして、来日中止を発表した。だがスペインメディアは、2017年〜2022年にバルセロナのスポンサーを務め、楽天グループの会長兼社長で、神戸の会長も務める三木谷氏が、未払金の500万ユーロ(約8億6000万円)を肩代わりすることで中止を回避したと報道。三木谷氏も「直接も間接も全部やりました」と航空機の手配からクラブ幹部との調整まで行い、一転開催に至ったことを説明していた。
急遽出発となったアジアツアー。フリック監督は「難しいところもあったけど我々にはこのような試合が必要だった。完璧なスタートではなかったが、最終的にここにいられることを本当に嬉しく思います」と胸を撫で下ろした。日本のファンにとっても、スペイン王者とJ王者が激突した一戦は心に残るものとなったはずだ。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)




















